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20代で仕事を辞めたいとき|統計で見る判断材料と、この年代の注意点

20代で辞めたいと考えると、たいてい「まだ経験が浅いのに」「石の上にも三年と言われた」という声が頭に浮かびます。ただ、その基準が実際のデータと合っているかは、確かめたほうがいい部分です。

この記事では、20代の転職と離職について公表されている統計を並べたうえで、この年代だからこそ確認しておくことを整理します。

20代の転職で、賃金はどう動いているか

厚生労働省の令和6年雇用動向調査から、転職した人の賃金の変動を年齢別に見ます。

年齢増加減少
20〜24歳50.5%16.8%+33.7ポイント
25〜29歳46.3%29.2%+17.1ポイント
全年齢平均40.5%29.4%+11.1ポイント

20〜24歳は、増加が減少を33.7ポイント上回ります。これは全年齢の平均(11.1ポイント)を大きく超える数字で、統計上は最も賃金が上がりやすい年代です。

「経験が浅いから条件が下がるはずだ」という前提は、少なくとも統計とは合っていません。ただしこれは全体の傾向であって、自分の結果は提示された条件でしか決まりません。求人を見て相場を確認するところから始めてください。

年齢別の転職入職率と賃金の変動

早期離職は、環境で説明される部分が大きい

令和4年3月卒業者の就職後3年以内の離職率は、大学卒33.8%、高校卒37.9%、短大等卒44.5%です。大学卒でおよそ3人に1人が3年以内に辞めています。

さらに注目すべきは、事業所の規模による差です。

  • 従業員5人未満 57.5%
  • 5〜29人 52.0%
  • 30〜99人 41.9%
  • 100〜499人 33.9%
  • 500〜999人 31.5%
  • 1,000人以上 27.0%

同じ「3年以内に辞めた人」でも、入った先の規模で倍以上の差があります。これは、辞めるかどうかが本人の忍耐力だけで決まっているわけではないことを示しています。教育体制、人員配置、労働時間の管理は、規模によって現実に違います。

新規学卒者の3年以内離職率(産業別の内訳も)

20代だからこそ確認しておくこと

失業保険の受給資格を満たしているか

在籍期間が短い場合、ここが問題になります。自己都合退職では、原則として離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上必要です。ただし前職の加入期間と通算できる場合があるため、今の会社が1年未満でも要件を満たすことがあります。会社都合や特定理由離職者に当たる場合は、1年間に通算6か月以上で要件を満たします。
勤続1年未満で辞めると失業保険はどうなるか雇用保険被保険者番号の引き継ぎ

研修費や資格取得費用の返還を求められないか

入社時に研修を受けた場合、早期に辞めると費用の返還を求められることがあります。ただし、返還の合意がすべて有効になるわけではありません。就業規則や誓約書の内容を確認してください。
研修費・資格取得費用の返還を求められたら

奨学金の返済がある場合、その見通し

無収入の期間が生じる場合、返済が止まらない支出として残ります。収入が下がったときの猶予制度がある場合があるため、貸与元に確認してください。生活費の計算にはこの分も入れておきます。
退職に必要な貯金はいくらか

試用期間中なら、扱いを確認する

試用期間中でも労働契約は成立しています。自分から辞める場合は通常の退職と同じ手続きで、期間の定めのない雇用であれば民法627条により申し入れから2週間で契約が終了します。
試用期間中の退職届

短い在籍を、面接でどう説明するか

20代の転職で最も心配されるのがここです。ただ、面接官が知りたいのは「なぜ辞めたか」ではなく「同じ理由でうちもすぐ辞めないか」です。

事実を偽る必要はありません。起きたことを述べたうえで、次の職場に何を求めるかに接続すれば、答えとして成立します。むしろ避けたいのは、理由が曖昧なまま「合わなかった」で終えることです。

短期離職を面接でどう説明するか面接での退職理由の伝え方履歴書の退職理由の書き方

辞めるかどうかの判断は、年代では決まらない

ここまで20代の統計を並べてきましたが、辞めるべきかどうかは年代では決まりません。判断の軸は年齢ではなく、状況です。

  • 心身に不調が出ているか(出ている場合はこちら
  • 改善を申し出たか、その結果どうだったか
  • 辞める以外の選択肢を確認したか(休職、異動、労働条件の改善)
  • 次の見通しと、生活費の余裕

仕事を辞めるべきサインと、辞めないほうがいいケース仕事を辞めたいのは甘えなのか仕事を辞めたいと思ったら

よくある質問

Q. 20代で転職すると給料は下がりますか?

厚生労働省の令和6年雇用動向調査によれば、転職した人のうち賃金が増加した割合は20〜24歳で50.5%、減少が16.8%で、増加が減少を33.7ポイント上回ります。25〜29歳では増加46.3%、減少29.2%で17.1ポイント上回っています。全年齢の平均は増加40.5%、減少29.4%なので、20代は全体平均より賃金が上がりやすい年代です。ただしこれは統計上の傾向であり、個別の結果は提示された条件で決まります。

Q. 20代の早期離職は珍しいことですか?

珍しくありません。厚生労働省が公表する令和4年3月卒業者の離職状況では、就職後3年以内の離職率は大学卒33.8%、高校卒37.9%、短大等卒44.5%です。また事業所規模による差が大きく、従業員5人未満では57.5%、1,000人以上では27.0%と倍以上の開きがあります。早期離職は本人の資質だけでなく、入った先の環境によって説明される部分が大きいことを示しています。

Q. 入社1年未満で辞めると失業保険はもらえますか?

自己都合退職の場合、原則として離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あることが受給の要件です。前職の雇用保険の加入期間と通算できる場合があるため、今の会社での在籍が1年未満でも要件を満たすことがあります。一方、会社都合や特定理由離職者に当たる場合は、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あれば要件を満たします。判断はハローワークが行います。

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