傷病手当金の計算シミュレーション
病気やケガで働けないあいだに健康保険から支給される傷病手当金の1日あたりの金額・支給される期間・総額の目安を計算します。退職後も受け取れるかの判定と、休業中に給与が支払われる場合の差額支給にも対応しています。 健康保険法の条文と協会けんぽの公表資料に基づいて算出しています。登録不要・無料です。
条件を入力してください
支給開始日の属する月以前の、直近の継続した12か月分を入れてください。 途中で金額が変わった場合は「期間を追加」で分けて入力します。
→ 標準報酬月額 第22級 300,000円
入力した月数の合計: 12か月
標準報酬月額は社会保険料の計算に使う等級区分で、額面の月給そのものではありません。正確な額は給与明細の健康保険料やねんきん定期便で確認できます。
連続する3日間の待期を終えた、4日目の日付です。待期の3日間には有給休暇・土日・祝日も含まれます。連続した3日でなければ待期は成立しません。
1日あたりの傷病手当金
6,667円
計算の内訳
- 計算に使った月数
- 12か月
- 標準報酬月額の合計
- 3,600,000円
- 平均した額
- 300,000円
- 30分の1に相当する額
- 10,000円
- その3分の2(1日あたりの額)
- 6,667円
支給される期間
- 待期
- 連続する3日間
- 支給開始日
- —
- 通算1年6か月に達する日
- —
- 支給総額の目安
- —
支給期間は「支給を始めた日から通算して1年6か月」です(健康保険法99条4項)。 上に出しているのは、途中で支給が途切れなかった場合に通算1年6か月に達する日です。 途中で就労するなど支給されない期間があれば、その分は繰り越されてこの日を超えて受け取れます。支給総額は、支給が途切れなかった場合の目安です。実際の支給額は労務不能と認められた日数によって決まります。
あわせて確認したいこと
- 同じ傷病で障害厚生年金を受けられるとき(健康保険法108条3項)や、資格喪失後の継続給付中に老齢退職年金を受けられるとき(同条5項)は調整が行われます。このツールでは調整前の額を表示しています。
- 出産手当金を受けられる期間は傷病手当金が支給されません(健康保険法103条)。出産手当金の額が傷病手当金より少ない場合はその差額が支給されます。
- 傷病手当金には税金がかかりません(健康保険法62条)。所得税・住民税ともに非課税です。
傷病手当金の計算方法
1日あたりの金額は、健康保険法99条2項で次のように決められています。端数の処理まで条文で定められているため、 計算の順番を入れ替えると答えがずれます。
- 支給を始める日の属する月以前の、直近の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額を出す
- その30分の1に相当する額を求める。 5円未満の端数は切り捨て、5円以上10円未満の端数は10円に切り上げる
- さらに3分の2に相当する金額を求める。 50銭未満の端数は切り捨て、50銭以上1円未満の端数は1円に切り上げる
協会けんぽが公表している計算例では、直近12か月の標準報酬月額が26万円×7か月と30万円×5か月の場合、 平均は276,666.6…円となり、その30分の1が9,220円、3分の2で1日あたり6,147円になります。 平均額に端数が出ても、そこで丸めずに次の手順に進むのがポイントです。
標準報酬月額は額面の月給とは違います
標準報酬月額は社会保険料を計算するための等級区分で、健康保険法40条1項で第1級58,000円から 第50級1,390,000円までの50段階が定められています。原則として4月から6月の報酬をもとに決まるため、 現在の月給と一致するとは限りません。正確な額は給与明細の健康保険料や、ねんきん定期便で確認できます。
標準報酬月額ごとの日額の早見表
直近12か月の標準報酬月額が変わっていない場合の金額です。月額の目安は日額を30日分にしたものです。
| 標準報酬月額 | 30分の1の額 | 1日あたり | 30日分の目安 |
|---|---|---|---|
| 180,000円 | 6,000円 | 4,000円 | 120,000円 |
| 200,000円 | 6,670円 | 4,447円 | 133,410円 |
| 220,000円 | 7,330円 | 4,887円 | 146,610円 |
| 240,000円 | 8,000円 | 5,333円 | 159,990円 |
| 260,000円 | 8,670円 | 5,780円 | 173,400円 |
| 280,000円 | 9,330円 | 6,220円 | 186,600円 |
| 300,000円 | 10,000円 | 6,667円 | 200,010円 |
| 320,000円 | 10,670円 | 7,113円 | 213,390円 |
| 340,000円 | 11,330円 | 7,553円 | 226,590円 |
| 360,000円 | 12,000円 | 8,000円 | 240,000円 |
| 380,000円 | 12,670円 | 8,447円 | 253,410円 |
| 410,000円 | 13,670円 | 9,113円 | 273,390円 |
| 440,000円 | 14,670円 | 9,780円 | 293,400円 |
| 470,000円 | 15,670円 | 10,447円 | 313,410円 |
| 500,000円 | 16,670円 | 11,113円 | 333,390円 |
| 590,000円 | 19,670円 | 13,113円 | 393,390円 |
| 650,000円 | 21,670円 | 14,447円 | 433,410円 |
支給される4つの条件
協会けんぽは次の4つをすべて満たす場合に支給されるとしています。
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること。 自費で診療を受けた場合や自宅療養の期間も対象になりますが、業務上・通勤災害によるもの(労災保険の対象)や、 美容整形など病気とみなされないものは対象外です
- 仕事に就くことができないこと。 療養担当者(医師など)の意見をもとに、本人の仕事の内容を考慮して判断されます
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと。 待期の3日間には有給休暇・土日・祝日も含まれます。連続していなければ待期は成立せず、 2日休んで3日目に出勤した場合はやり直しになります
- 休業した期間について給与の支払いがないこと。 ただし給与が支払われていても、その額が傷病手当金より少ない場合は差額が支給されます
なお、任意継続被保険者である期間中に発生した病気やケガについては支給されません。 退職後に任意継続を選んだからといって、新たに発症した傷病で受け取れるわけではない点に注意してください。
支給される期間は通算1年6か月
同一の病気やケガについて、支給を始めた日から通算して1年6か月が限度です(健康保険法99条4項)。 令和3年法律第66号による改正で令和4年1月1日から通算化され、 途中で復職するなどして支給されない期間があっても、その分は繰り越して受け取れるようになりました。 厚生労働省のリーフレットも「支給開始日から起算して1年6か月を超えても、繰り越して支給可能になります」と説明しています。
このツールが表示する到達日は、支給が途切れなかった場合に通算1年6か月に達する日です。 実際に受け取れる日数は、労務不能と認められた日がどれだけあるかで決まります。
退職後も受け取るには退職日に出勤しないこと
健康保険法104条の資格喪失後の継続給付の要件は次のとおりです。
- 退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あること。 任意継続被保険者・共済組合の組合員である被保険者・国民健康保険に加入していた期間は含みません
- 退職日の前日までに連続3日以上休業していて、退職日も休業していること
見落とされやすいのが2つ目です。最後の挨拶や引き継ぎのために退職日に出勤してしまうと、その日は労務不能ではなかったことになり、継続給付を受けられません。 また、一度でも仕事に就くことができる状態になった場合は、その後さらに働けない状態になっても支給されません。
退職後の継続給付の詳しい条件は傷病手当金は退職後も受け取れるで解説しています。
よくある質問
傷病手当金は月給のどれくらいもらえますか?
支給開始日以前の直近12か月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の、3分の2が1日あたりの金額です。おおまかには月給の3分の2程度ですが、計算の基礎になるのは額面の月給ではなく標準報酬月額です。標準報酬月額が30万円なら1日あたり6,667円になります。
傷病手当金はいつまでもらえますか?
同一の病気やケガについて、支給を始めた日から通算して1年6か月です(健康保険法99条4項)。令和4年1月1日から通算化されたため、途中で復職して支給が止まった期間があっても、その分は繰り越して受け取れます。支給開始日から1年6か月経過したら一律に打ち切り、という扱いではありません。
待期の3日間はどう数えますか?
仕事を休んだ日から連続して3日間が待期で、4日目以降の休んだ日から支給されます。待期には有給休暇・土日・祝日も含まれ、給与が支払われたかどうかは関係ありません。連続していることが必要で、2日休んで3日目に出勤した場合は待期が成立しません。
退職後も傷病手当金を受け取れますか?
退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あり(任意継続・共済組合・国民健康保険の期間は除く)、退職日の前日までに連続3日以上休業していて、退職日も休業していれば、退職後も引き続き受けられます(健康保険法104条)。挨拶や引き継ぎのために退職日に出勤すると受けられなくなるため注意が必要です。また一度でも働ける状態になった場合は、その後さらに働けなくなっても支給されません。
休業中に給与が支払われていても傷病手当金はもらえますか?
報酬を受けられる期間は原則として支給されませんが、その額が傷病手当金の額より少ないときは差額が支給されます(健康保険法108条1項ただし書)。たとえば家族手当が満額支給されている場合、その額を対象日数で割った額(1円未満切り上げ)を傷病手当金の日額から差し引いた額が支給されます。有給休暇を取得した日の給与が日額以上であれば、その日は支給されません。
任意継続でも傷病手当金はもらえますか?
任意継続被保険者である期間中に発生した病気やケガについては、傷病手当金は支給されません。ただし在職中に発生した傷病について健康保険法104条の継続給付の要件を満たしている場合は、退職後も引き続き受けられます。この2つは別の制度なので混同しないよう注意してください。
傷病手当金に税金はかかりますか?
かかりません。健康保険法62条で「租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない」と定められており、所得税・住民税ともに非課税です。確定申告で所得として申告する必要もありません。