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面接での退職理由の伝え方

退職理由を面接でどう伝えるかは、 「本当のことを言うと不利になるのではないか」という不安から難しく感じられます。 ただ、国の調査で実際の退職理由の分布を見ると、待遇や人間関係を理由に辞めることは例外ではありません。 このページでは、まず統計で全体像を確認してから、 事実を曲げずに説明を組み立てる方法を整理します。

このページで参照している公式情報

転職した人が前職を辞めた理由

令和6年1年間に転職した人が前職を辞めた理由の割合です。 転職入職者のうち前職雇用者で調査時在籍者についてみたもので、自営業からの転職入職者は含みません。

前職を辞めた理由
仕事の内容に興味を持てなかった4.43.6
能力・個性・資格を生かせなかった3.83.7
職場の人間関係が好ましくなかった9.011.7
会社の将来が不安だった7.45.1
給料等収入が少なかった10.18.3
労働時間、休日等の労働条件が悪かった8.612.8
結婚0.61.9
出産・育児0.51.8
介護・看護1.21.0
その他の個人的理由20.224.3
定年・契約期間の満了14.110.7
会社都合5.25.3
その他の理由(出向等を含む)13.57.8

出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査」表5(単位:%/理由不詳を含むため合計は100になりません)

内訳の分類できない「その他の個人的理由」を除くと、 男性は「定年・契約期間の満了」14.1%に次いで「給料等収入が少なかった」10.1%、 女性は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」12.8%に次いで「職場の人間関係が好ましくなかった」11.7%が多くなっています。

前年からの変化では、男性は「会社の将来が不安だった」が2.2ポイント、 女性は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が1.7ポイント上昇しました。

転職で賃金がどう変わったか

「給料を理由に転職して本当に上がるのか」も同じ調査で確認できます。

前職と比べた賃金割合(%)
増加40.5
うち1割以上の増加29.4
うち1割未満の増加11.2
変わらない28.4
減少29.4
うち1割未満の減少7.6
うち1割以上の減少21.7

出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査」表6(賃金変動状況不詳を含む)

増加が減少を11.1ポイント上回っており、 増加の割合は前年から3.3ポイント上昇しました。 一方で3割近くは減少しているため、転職すれば上がると言い切れるものではありません。 年齢別に見ると55〜59歳以上の階級では減少が増加を上回っています。

事実を曲げないほうがよい理由

退職理由を実際と違う内容で説明すると、その場は通っても後で困ることがあります。

  • 残業や休日を理由に辞めたのに「キャリアアップのため」とだけ説明すると、労働時間の条件を確認しないまま入社することになり、 同じ理由で辞めることになりかねません
  • 在籍期間や退職の時期は、雇用保険や社会保険の記録として残ります。 職歴そのものを偽ると、入社手続きの段階で食い違いが表面化します
  • 自己都合か会社都合かは離職票に記載されます。 違いは自己都合退職と会社都合退職の違いをご覧ください

事実を述べることと、事実のすべてを細かく述べることは別です。起きたことは変えずに、どこに焦点を当てるかを選ぶというのが現実的な考え方になります。

説明の組み立て方

ハローワークの「応募書類の作り方」に載っている志望動機の記載例は、 次の順序で構成されています。面接で口頭により説明するときも同じ流れが使えます。

  1. 前職で何をしてきたか(担当業務と実績)
  2. そのうえで何を実現したいと考えたか
  3. なぜ応募先ならそれができるのか
  4. 入社後にどう貢献するか

この構成では、退職理由は2番目の「何を実現したいか」の前提として自然に位置づきます。 退職理由だけを単独で語ると不満の話に閉じてしまいますが、 その後にどうしたいかまで続けると、応募先を選んだ理由と地続きになります。

履歴書の職歴欄への書き方は履歴書の退職理由の書き方で解説しています。書類では簡潔に、面接では組み立てて、という使い分けになります。

理由別の解説

人間関係が退職理由のとき

調査では女性11.7%・男性9.0%。上位に入る理由

給与・待遇が退職理由のとき

男性で10.1%と個人的理由を除けば最多の水準

残業・労働時間が退職理由のとき

女性で12.8%。前年から1.7ポイント上昇した

短期離職をどう説明するか

在籍期間が短い場合の触れ方

離職期間・ブランクの説明

退職から応募までが空いている場合

深掘り質問への対応と、答えなくてよい質問

公正な採用選考で配慮すべき14事項

答える義務のない質問もある

厚生労働省は、採用選考にあたって本人に責任のない事項本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること)を把握することは、就職差別につながるおそれがあるとしています。 本籍・出生地、家族、住宅状況、宗教、支持政党、人生観・生活信条、思想などが該当します。

退職理由を掘り下げる流れでこれらに触れられることがありますが、 適性と能力に関係のない事項です。 具体的な項目と対応の考え方は退職理由の深掘り質問への対応で扱っています。

よくある質問

Q. 退職代行を使ったことは面接で話す必要がありますか?

退職代行を使った事実が転職先に伝わる仕組みは基本的にありません。詳しくは退職代行を使うと転職に不利になるかで整理しています。

Q. まだ在職中でも「退職理由」を聞かれますか?

聞かれます。在職中の応募では「なぜ辞めようと思ったのか」という形になります。 退職日が決まっていない段階では、いつから勤務できるかを含めて説明できるよう 整理しておくと話が進みやすくなります。在職中の進め方は在職中に転職活動を進める方法をご覧ください。

Q. 会社都合で退職した場合は不利になりますか?

令和6年の調査では、会社都合を理由とする転職入職者は男性5.2%・女性5.3%でした。 本人の意思によらない離職であることは説明すれば伝わります。 履歴書には「会社都合により退職」、業績不振による希望退職であれば 「会社業績不振により希望退職」と記載する方法がハローワークのパンフレットで示されています。

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