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人間関係が退職理由のとき

人間関係を理由に辞めたことを面接で言うべきかどうかは迷いやすいところです。 ただ統計を見ると、これは転職理由の上位に入る一般的な理由です。 問題は理由そのものではなく、それをどう説明するかにあります。

このページで参照している法令・公式情報

年齢別に見た「人間関係」の割合

令和6年1年間の転職入職者のうち、前職を辞めた理由として 「職場の人間関係が好ましくなかった」を挙げた人の割合です。

年齢階級
19歳以下9.134.0
20〜24歳7.69.8
25〜29歳11.514.0
30〜34歳9.611.8
35〜39歳8.712.7
40〜44歳16.08.4
45〜49歳10.010.0
50〜54歳8.710.5
55〜59歳5.913.0
9.011.7

出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査」表5(単位:%)

全体では男性9.0%・女性11.7%ですが、19歳以下の女性では34.0%と突出しています。 男性では40〜44歳の16.0%が最も高くなっています。 年齢や立場によって、人間関係が退職の決め手になる度合いは変わります。

相性の問題か、ハラスメントか

同じ「人間関係」でも、法律上のパワーハラスメントにあたる場合とそうでない場合があります。 労働施策総合推進法30条の2第1項は、事業主が措置を講ずべき対象を 次の3つの要素を満たす言動としています。

要素内容
優越的な関係を背景とした言動職務上の地位が上位の者による言動のほか、抵抗や拒絶が困難な関係を背景とするもの
業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの業務上の指導として必要な範囲を超えているかどうかで判断される
労働者の就業環境が害される就業する上で看過できない程度の支障が生じること

条文は、これらに該当する言動により労働者の就業環境が害されることのないよう、 事業主は相談に応じ適切に対応するために必要な体制の整備その他の 雇用管理上必要な措置を講じなければならないと定めています。

また同条2項は、労働者が相談を行ったことや、 事業主による相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならないとしています。

在職中でも退職後でも、都道府県労働局の総合労働相談コーナーに相談できます(厚生労働省の相談窓口案内)。

説明で焦点を当てる場所

事実を変える必要はありません。変えるのはどこに焦点を当てるかです。 人物への評価を並べるのではなく、業務に対する影響と、 次の職場に何を求めているかに軸を移すと、聞き手が判断できる情報になります。

焦点が人物に向いている例

「上司と合わず、理不尽な指示が多かったため退職しました」

聞き手は上司を知らないため、事実関係を確かめられません。 応募者の側の問題なのかどうかも判断できず、話がそこで止まります。

焦点を業務と次に向けた例

「担当の割り振りや進め方が個人の判断で頻繁に変わり、 計画を立てて進める仕事がしづらい状況でした。 役割と手順が共有されている環境で、腰を据えて担当領域を深めたいと考えています」

起きた事実は同じでも、業務上どういう支障があったかと、 次に何を求めているかが具体的に伝わります。

なお、ハラスメントを受けていた場合にそれを伏せる必要はありません。 事実として何があったかを述べたうえで、 会社の相談体制がどうだったかまで触れると、状況が正確に伝わります。

応募先を選ぶ側の視点も持つ

人間関係が理由の場合、同じ状況を繰り返さないためには 応募先の環境を確認することも必要です。 面接は評価される場であると同時に、こちらが職場を確かめる場でもあります

  • 配属予定の部署の人数構成と、担当業務の決まり方
  • 直近数年の離職状況や、中途入社者の定着の様子
  • ハラスメントの相談窓口が設けられているか(法30条の2により体制整備が義務づけられています)

よくある質問

Q. 退職届の理由欄にも人間関係と書くのですか?

退職届の理由欄は慣行として「一身上の都合により」と書くのが一般的で、 具体的な事情を書くものではありません。書き方は退職届の例文集をご覧ください。

Q. ハラスメントが理由なら会社都合になりますか?

離職理由の判断はハローワークが行います。 職場でのハラスメントを理由とする離職が特定受給資格者等として扱われる場合があり、 その場合は給付制限や給付日数の取扱いが変わります。 離職票の離職理由に異議がある場合はハローワークに申し出てください。詳しくは自己都合退職と会社都合退職の違いをご覧ください。

Q. 前職の会社名を出して批判してもよいですか?

起きた事実を述べることと、特定の個人や会社を非難することは別です。 面接の場では、事実の説明にとどめ、評価的な表現は避けるほうが話が前に進みます。 法的な救済を求める場合は、面接ではなく労働局や弁護士への相談が適切です。

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