離職期間・ブランクの説明
離職期間が空いたときに気になるのは面接での説明ですが、 その前に押さえておきたいのが制度が「1年」を区切りにしているという事実です。 失業保険を受け取れる期間も、雇用保険の加入期間が通算される条件も、 どちらも離職から1年で線が引かれています。 この期限を知らないまま時間が過ぎると、受け取れたはずの給付を失うことがあります。
このページで参照している法令・公式情報
- 雇用保険法20条(支給の期間及び日数)
- 厚生労働省 失業給付(基本手当)の所定給付日数の基礎となる被保険者であった期間について(PDF)
- 厚生労働省 採用選考時に配慮すべき事項
制度上の「1年」
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 失業保険の受給期間 | 離職の日の翌日から起算して1年。この期間を過ぎると所定給付日数が残っていても支給されない | 雇用保険法20条1項1号 |
| 被保険者であった期間の通算 | 空白期間が1年以内であれば、前後の被保険者であった期間を通算する | 厚生労働省の資料 |
| 受給期間の延長 | 妊娠・出産・育児その他の理由で引き続き30日以上職業に就けないとき、その日数を加算(最長4年) | 雇用保険法20条1項 |
| 定年退職者の特例 | 離職後一定期間求職の申込みをしないことを希望する場合、1年を限度に加算 | 雇用保険法20条2項 |
受給期間は給付日数とは別のもの
雇用保険法20条1項1号は、基本手当の支給を受けられる期間を離職の日の翌日から起算して1年と定めています。 この1年のことを受給期間といい、 所定給付日数(何日分もらえるか)とは別の概念です。
たとえば所定給付日数が150日あっても、 手続きが遅れて受給期間の1年が終わってしまえば、残っている日数は受け取れません。 自己都合退職の場合は給付制限もあるため、離職後は早めに手続きを始めてください。
なお、受給資格者の区分によっては期間が延びます。 雇用保険法20条1項2号に該当する受給資格者は1年に60日を加えた期間、 同項3号に該当する特定受給資格者は1年に30日を加えた期間です。
働けない期間があるときは延長できる
雇用保険法20条1項は、受給期間内に妊娠、出産、育児その他厚生労働省令で定める理由により引き続き30日以上職業に就くことができない者が公共職業安定所長にその旨を申し出た場合、 その理由により職業に就くことができない日数を加算するとしています。 加算された期間が4年を超えるときは4年が上限です。
病気やけが、家族の介護などで求職活動ができない期間は、 この延長の対象になり得ます。 延長せずに1年が過ぎてしまうと権利が消えるため、 働けない状態が続くと見込まれる時点で手続きしてください。
申請の期限や必要書類は失業保険の受給期間延長で詳しく解説しています。
加入期間の通算も1年が条件
厚生労働省の資料では、転職等で被保険者であった期間に空白がある場合、その空白期間が1年以内であれば前後の期間を通算するとされています。空白が1年を超えると、それ以前の加入期間は次の受給資格の判定に使えません。
ただし、過去に基本手当(再就職手当等を含む)または特例一時金の支給を受けたことがある場合は、 その支給を受けた後の被保険者であった期間のみが通算されます。
面接での説明
ブランクについて聞かれたときに求められているのは、 空いていた期間に何をしていたかという事実です。 求職活動、資格の取得や訓練、家族の介護、療養、育児など、 実際に取り組んでいたことを述べれば足ります。
公的職業訓練を受けていた場合は、履歴書の学歴欄または訓練欄に記載できます。 ハローワークの「応募書類の作り方」は、職業訓練の受講について 学歴欄に記載しても差し支えなく、訓練欄が設けられた様式の場合はその欄に記載するとしています。
厚生労働省は家族に関することや生活環境・家庭環境などに関することを、 就職差別につながるおそれがある事項として採用選考時に配慮すべきものに挙げています。 介護や家庭の事情に触れる場合も、 職務の遂行に関係する範囲を超えて説明する義務はありません。
答えなくてよい質問の範囲は退職理由の深掘り質問への対応にまとめています。
よくある質問
Q. ブランク中に国民年金や健康保険はどうなりますか?
会社の健康保険は退職日の翌日に資格を喪失し、その日から国民健康保険の被保険者になります。 年金も第1号被保険者への種別変更が必要です。詳しくは退職後の健康保険の選び方と国民年金への切り替え手続きをご覧ください。
Q. ブランク中にアルバイトをしていた場合は書きますか?
応募先の職務内容に関係する場合や、責任を与えられた仕事だった場合などは、 アルバイトであることを明記のうえ記載する方法がハローワークのパンフレットで示されています。 なお、失業保険の受給中にアルバイトをする場合は申告が必要です。詳しくは失業保険の受給中のアルバイトをご覧ください。
Q. ブランクが長いと不利になりますか?
期間の長さそのものより、その間に何をしていたかと、 いま就業できる状態にあるかが確認されます。 療養が理由だった場合も、現在の就業に支障がないのであれば その旨を含めて述べれば足ります。