履歴書の退職理由の書き方
履歴書の職歴欄に退職理由をどこまで書くかは迷いやすいところですが、 ハローワークが公開している「応募書類の作り方」に記載例つきの案内があります。 このページはその公式パンフレットの記載に沿って整理しています。 結論を先に書くと、職歴欄には簡潔に一行で書き、詳しい説明は別の欄で行うのが公式の考え方です。
このページで参照している公式情報
- ハローワーク 履歴書・職務経歴書の書き方
- ハローワーク 応募書類の作り方(履歴書・PDF)
- 厚生労働省 新たな履歴書の様式例の作成について
退職理由は簡潔に一行で書く
パンフレットは、退職の理由について「一身上の都合により退職」「出産のため退職」「帰郷のため退職」「定年退職」「会社都合により退職」 などのように簡潔に記載しますとしています。
| 記載例 | 使う場面 |
|---|---|
| 一身上の都合により退職 | 自己都合で退職した場合の一般的な書き方 |
| 会社都合により退職 | 解雇・退職勧奨など会社の都合で退職した場合 |
| 会社業績不振により希望退職 | 希望退職の募集に応じた場合 |
| 出産のため退職 | 出産を理由に退職した場合 |
| 帰郷のため退職 | 転居を伴う帰郷で退職した場合 |
| 定年退職 | 定年による退職の場合 |
| 派遣期間満了につき退職 | 派遣就業の期間が満了した場合 |
出典:ハローワーク「応募書類の作り方」。「会社業績不振により希望退職」「派遣期間満了につき退職」は 同パンフレットの職歴欄の記載例に示されているものです。
前向きな理由は「志望の動機」欄で書く
パンフレットは続けて、前向きな理由の場合は「志望の動機、アピールポイント」欄でていねいに記載してアピールしましょうとしています。
職歴欄は経歴の事実を並べる欄で、動機や意欲を語る場所ではありません。 「スキルアップのため退職」のように職歴欄で理由を主張しようとすると、 かえって欄が読みにくくなります。職歴欄は一行、理由の中身は志望動機欄という分担で考えてください。
パンフレットが示す志望動機の記載例も、 前職での実績を述べたうえで「お客様のニーズにもっと幅広く応えるとともに、 新規顧客開拓にも挑戦したいと考え、転職を希望致しました」という形で、 退職の理由と応募先を選んだ理由をひと続きに書く構成になっています。
面接で口頭により退職理由を説明する場合の組み立て方は面接での退職理由の伝え方で解説しています。
「退社」と「退職」の使い分け
パンフレットは、「入社」の対義語は「退社」だが「退職」を用いても差し支えないとしたうえで、就業先の種類によって使う用語を整理しています。
| 就業先 | 用いる用語 |
|---|---|
| 会社 | 「入社」-「退社」(「退職」でも差し支えない) |
| 学校・病院・個人事業所・各種団体・官公庁など | 「勤務」または「入職」-「退職」(正職員だった場合は「就職」-「退職」でも可) |
| 個人事業主としての仕事 | 「開業」-「廃業」 |
| 会社経営者としての仕事 | 「設立」-「解散」 |
| 家業を家族従業者として手伝っていた場合 | 「家業である○○業に従事(令和○年○月末まで)」 |
職歴欄の基本ルール
- ・職歴は勤務先への入社および退社の経歴を古い順に記載する
- ・正職員以外(派遣社員、契約社員、アルバイト、パート等)の場合は雇用形態を( )書きで記載する
- ・職歴の記載の最後には「以上」と記載する
- ・在職中の場合は最後の行に「現在に至る」、 「現在に至る(令和○年○月末退職予定)」などと記載する
- ・職務経歴書を提出しない場合は、勤務先の「事業内容・従業員数」「所属部署」「職務内容」を 付記する方法もある
- ・学業期間中のアルバイト就業は通常記載しない。ただし卒業後のアルバイトや、 応募先の職務内容に関係する場合などは、アルバイトであることを明記のうえ記載する
- ・履歴書に記載する年号は和暦か西暦のどちらかに統一する
- ・日付は記載日ではなく提出日(郵送なら投函日)を書く
在職中に応募するときの注意
在職中に転職活動をする場合、パンフレットは在職者が連絡先欄に現在の勤務先を記載することは適当でないとしています。日中に電話に出られない事情は、本人希望記載欄で伝える方法が示されています。
本人希望記載欄の記載例(パンフレットより):
「在職中のため、勤務中は電話に出られない場合もあります。 その場合は留守番電話に伝言いただければ、折り返しご連絡差し上げます。 なお、採用いただけたならば○月○日以降いつでも出社可能です。」
在職中の転職活動の進め方は在職中に転職活動を進める方法で解説しています。
厚生労働省の履歴書様式例
日本規格協会がJIS規格の解説から履歴書の様式例を削除したことを受けて、 厚生労働省が新たな様式例を作成し公開しています。 この様式例では性別欄が任意記載欄とされ、 応募者が記載を希望しない場合は未記載とすることもできます。
また「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の各欄は 設けないこととされています。公正な採用選考を確保する観点からの見直しです。
様式は厚生労働省とハローワークのサイトからPDF版・Excel版をダウンロードできます。 どの様式を使うかの指定が応募先からある場合は、その指示に従ってください。
よくある質問
Q. 短期間で辞めた職歴は省略してもよいですか?
雇用保険に加入していた期間は記録に残るため、省略すると入社後に食い違いが生じるおそれがあります。 期間が短くても記載し、説明が必要なら面接で述べるほうが安全です。 短期離職の説明のしかたは短期離職を面接でどう説明するかで解説しています。
Q. 退職届に書いた理由と履歴書の理由は揃える必要がありますか?
退職届の理由欄は慣行として「一身上の都合により」と書くのが一般的で、 具体的な事情を書くものではありません。履歴書も同様に簡潔に書くため、 結果としてどちらも「一身上の都合」となることが多くなります。 退職届の書き方は退職届の例文集をご覧ください。
Q. 職務経歴書にも退職理由を書きますか?
職務経歴書は職務の実績や活かせる能力を整理して伝える書類です。 退職理由そのものを詳しく書く欄ではありませんが、 転職の経緯を説明したほうが経歴が理解しやすくなる場合には簡潔に触れることがあります。 ハローワークは職務経歴書の作り方についても専用のパンフレットとワークブックを公開しています。