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求職者支援制度|失業保険を受けられない人が使える職業訓練と給付金

退職後の生活費といえば失業保険(雇用保険の基本手当)ですが、受けられない人が一定数います。被保険者期間が足りない、そもそも雇用保険に入っていなかった、受給が終わったのにまだ決まらない。

この場合に使えるのが求職者支援制度です。無料の職業訓練を受けながら、要件を満たせば給付金を受け取れます。制度自体を知らずに使っていない人が多い領域なので、該当しそうなら確認する価値があります。

どんな人が対象になるか

この制度は「特定求職者」を対象としています。おおまかには、ハローワークに求職の申込みをしていて、雇用保険の基本手当を受給できない人です。具体的には次のような場合が当てはまりえます。

  • 被保険者期間が足りず、基本手当を受けられない -- 自己都合退職では原則として離職前2年間に通算12か月以上の被保険者期間が必要です
  • 雇用保険に加入していなかった -- 週の所定労働時間が短いなどの理由で加入対象外だった場合
  • 基本手当の受給が終わったが、まだ就職できていない
  • 自営業を廃業した
  • 学校を卒業したが就職していない

公務員だった人にも関係します。公務員は雇用保険の適用除外なので基本手当を受けられませんが、退職手当の要件を満たさない場合など、この制度の検討対象になりえます。該当するかはハローワークの判断です。

勤続1年未満で辞めると失業保険はどうなるか受給期間は原則1年

職業訓練受講給付金の中身

訓練の受講そのものは無料(テキスト代などは自己負担)で、これに加えて要件を満たす場合に給付金が支給されます。

支給されるもの内容
職業訓練受講手当月額10万円
通所手当訓練施設までの交通費(上限あり)
寄宿手当同居の家族と別居して訓練を受ける必要がある場合

支給には本人の収入、世帯全体の収入、資産などの要件があります。この要件は改正されることがあり、近年も見直しが行われています。

注意: 自分が対象になるかどうかと、最新の要件・金額は、必ずハローワークで確認してください。この記事は制度の枠組みを示すもので、個別の可否を判断できるものではありません。

なお、給付金の要件を満たさない場合でも、訓練自体は受講できます。給付金が出ないから諦める、という判断をする前に確認してください。

どんな訓練を受けられるか

求職者支援訓練には、基礎的な内容から実践的な内容までの区分があります。

  • 基礎コース -- 社会人としての基礎的な技能と、パソコンの基本操作など
  • 実践コース -- 事務、営業・販売、医療事務、介護、情報系など、分野別の実践的な技能

期間はコースにより異なり、おおむね2か月から6か月程度です。どのコースが開講されているかは地域と時期によって変わるため、ハローワークで最新の一覧を確認してください。

なお、雇用保険を受給できる人が受ける訓練は「公共職業訓練」という別の枠組みになります。制度が分かれているので、自分がどちらの対象かを最初に確認してください。

公共職業訓練(ハロートレーニング)教育訓練給付金の種類と受給要件

申込みの流れ

窓口はハローワークです。訓練の開講時期が決まっているため、思い立ってすぐ受講できるとは限りません。早めに動いてください。

  1. ハローワークで求職の申込みをする(まだの場合)
  2. 職業相談を受け、訓練が必要だと認められる(就職支援計画が作成されます)
  3. 受講するコースを選び、受講申込書を提出する
  4. 訓練実施機関の選考を受ける(面接や筆記がある場合があります)
  5. 合格したら、給付金の支給申請をする
  6. 訓練を受講する(月ごとに支給申請が必要です)

ハローワークの初回手続きの流れと持ち物職業相談・職業紹介の使い方

失業給付と違う点に注意

この制度は訓練を受けて就職することが前提です。失業給付とは性質が違うため、次の点に注意してください。

出席状況が支給の条件になる

やむを得ない理由がない欠席があると、その支給単位期間の給付金が支給されません。やむを得ない理由がある場合でも、8割以上の出席が必要とされています。体調や家庭の事情で通えなくなりそうなときは、早めに訓練実施機関とハローワークに相談してください。

ハローワークへの来所が定期的に必要

訓練期間中も、指定された日にハローワークで職業相談を受ける必要があります。訓練を受けているだけでは足りません。

世帯の収入も要件に含まれる

本人の収入だけでなく、同居している家族を含めた世帯の収入と資産が要件に入ります。実家に戻った場合などは、この点で対象外になることがあります。ただし訓練自体は受けられます。

生活費が足りないときの他の選択肢

給付金の要件に当てはまらない場合や、それでも足りない場合に、あわせて検討できる制度があります。窓口が別なので、それぞれで相談することになります。

  • 住居確保給付金 -- 家賃相当額の支給。窓口は自治体の生活困窮者自立支援の相談窓口(詳細
  • 生活福祉資金の貸付 -- 給付ではなく貸付。窓口は社会福祉協議会(詳細
  • 国民健康保険料の軽減・国民年金保険料の免除 -- 出ていくお金を減らす方向(国保年金

退職後に受けられる給付の全体像は退職後に受けられる給付の一覧にまとめています。

よくある質問

Q. 失業保険をもらえない場合でも使える制度はありますか?

求職者支援制度があります。雇用保険の基本手当を受給できない求職者が、無料の職業訓練を受けながら、要件を満たす場合には職業訓練受講給付金を受け取れる制度です。被保険者期間が足りずに基本手当を受けられない人、受給が終わってもまだ就職できていない人、雇用保険に加入していなかった人などが対象になりえます。手続きの窓口はハローワークです。

Q. 職業訓練受講給付金はいくら支給されますか?

職業訓練受講手当として月額10万円が支給され、これに加えて通所手当(訓練施設までの交通費)や、寄宿手当が支給される場合があります。ただし支給には本人収入・世帯収入・資産などの要件があり、これらの要件は改正されることがあります。自分が対象になるかどうかと最新の金額は、必ずハローワークで確認してください。

Q. 訓練を休むと給付金はどうなりますか?

やむを得ない理由がない欠席があると、その支給単位期間について給付金が支給されません。やむを得ない理由がある場合でも、8割以上の出席が必要とされています。訓練は就職のための制度であり、出席状況が支給の条件になっている点が、失業給付とは大きく異なります。欠席せざるを得ない事情が生じたときは、早めに訓練実施機関とハローワークへ相談してください。

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