退職日の決め方
退職日は「区切りのいい月末」で決めてしまいがちですが、1日ずらすだけで手取りも受け取れる給付も変わります。 しかも観点ごとに有利な日が違うため、どれを優先するかを自分で決める必要があります。 このページは、突き合わせるべき6つの観点を一覧にしたものです。
それぞれの詳細は個別の記事にまとめています。 ここでは何を確認すべきかの地図として使ってください。 順番に見ていけば、判断材料がそろいます。
突き合わせる6つの観点
決める順番
観点が多いので、次の順で絞ると迷いにくくなります。 金額の大きいものから固定していくのが基本です。
STEP 1
動かせない予定を置く
転職先の入社日、賞与の支給日、次の有給の基準日など、自分では動かせない日付を先に書き出します。
STEP 2
有給を全部消化できる日程を組む
残日数が多いほど金額が大きくなります。最終出社日の翌日から残日数を並べ、その最後の日を退職日の候補にします。
STEP 3
月末か月末前日かを検討する
社会保険料の負担が変わります。ただし前日退職ならその月は自分で国民健康保険・国民年金に入るため、総額で比べます。
STEP 4
申し出る日を逆算する
就業規則の申出期限から逆算します。期限に間に合わなければ、退職日を後ろにずらすか、早めに申し出ます。
見落としやすい組み合わせ
月末前日に退職すると社会保険料は浮きますが、その月は国民健康保険と国民年金の保険料を自分で払うことになります。国民年金の保険料は定額なので、 厚生年金の保険料より安くなるとは限りません。 浮いた分だけを見て判断すると逆になることがあります。
また、退職日の翌日から次の会社に入社するなら空白が生じませんが、 数日でも空くと手続きが必要になります。退職日と入社日が空くときを参照してください。
年度末や年末を選ぶ場合
3月末は引き継ぎの区切りがつけやすい一方で、退職者が集中して手続きが混みます。 12月末は年末調整の扱いが変わります。時期特有の論点は個別にまとめています。
よくある質問
退職日は月末と月末前日のどちらがよいですか?
一概にどちらが得とはいえません。社会保険の資格喪失日は退職日の翌日なので、月末退職なら翌月1日が喪失日となりその月の保険料がかかり、月末前日退職ならその月中に喪失するためその月の保険料はかかりません。ただし後者の場合、その月は会社の健康保険・厚生年金の被保険者ではなくなるため、自分で国民健康保険と国民年金に加入して保険料を払うことになります。負担の総額で比べる必要があります。
有給を全部使うには退職日をどう決めればよいですか?
最終出社日の翌日から残日数分の有給を並べ、その最後の日を退職日にするのが基本の形です。残日数が多い場合は、申し出る日を早めないと消化しきれません。また次の基準日をまたげば新しい付与が加わるため、基準日の直前に退職日を置くのか直後に置くのかで消化できる日数が変わります。
賞与をもらってから辞めることはできますか?
賞与の支給要件は法律ではなく就業規則や賃金規程で決まります。支給日に在籍していることを要件とする定めがある場合、支給日より前に退職日を置くと受け取れません。まず規程を確認し、支給日を確認したうえで退職日を決める順序になります。なお賞与にも社会保険料はかかりますが、資格喪失月に支払われた賞与は保険料の対象になりません。
住民税は退職する月で変わりますか?
変わります。1月1日から4月30日までに退職する場合は、その年の5月分までの住民税が最後の給与や退職金から一括徴収されます。6月1日から12月31日までに退職する場合は、一括徴収か普通徴収かを選べます。手取りの落ち込み方が変わるため、退職月を選べるなら考慮に入れる価値があります。