放課後等デイサービスや児童発達支援は、年度で動く部分が多い職場です。そのため「年度末まで」という空気が強く、年度途中の退職は言い出しにくくなります。ただし、辞める時期を年度で縛る決まりはありません。
年度途中でも辞められる
期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により、申し入れから2週間で契約は終了します。
民法627条1項
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
実務上は、就業規則の申し出期限に沿って伝えるのが穏当です。年度途中であっても、それは変わりません。
なお、契約書に期間の定めがある場合(年度ごとの契約など)は扱いが変わります。まず自分の契約書を確認してください。
影響が大きいのは、子どもとの関係
年度途中の退職で、いちばん影響を受けるのは子どもです。特に次のような場合は、事業所に早めに共有してください。
- 特定の職員との関係で安心して過ごせている子ども
- 環境の変化に強い不安を示す子ども
- 自分が担当として関わってきた期間が長い子ども
「担当が代わる」ことを、子どもが理解できる形で伝える時間が要ります。急にいなくなるのがいちばん負担になります。
伝える順番
- 1 事業所(管理者・児発管)に退職を申し出る
- 2 事業所と、子どもへの伝え方・時期を相談する
- 3 保護者への説明は、事業所の方針に沿って行う
- 4 子どもには、事業所が決めた時期に、決めた形で伝える
自分から先に子どもや保護者へ伝えると、事業所の説明と食い違います。子どもにとっては、大人が言うことがそろっていないこと自体が不安になります。
保護者への説明
保護者が知りたいのは、退職の理由ではなく、これから支援がどうなるかです。
- 誰が引き継ぐのか
- 個別支援計画は変わるのか
- 今までの関わり方は続くのか
事業所が説明する場面が基本ですが、自分が話す機会があれば、事業所への不満は口にしないでください。保護者が事業所との関係で困ることになります。
個別支援計画の扱い
個別支援計画は児童発達支援管理責任者が作成します。児童指導員が抜けても計画そのものは残りますが、計画に沿った日々の関わり方は、引き継がなければ消えます。
引き継ぎ書に書いておくもの。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| 子どもごとの様子 | 落ち着く場面、不安が強くなる場面 |
| 有効だった関わり | 声かけの言い方、待つ時間の長さ |
| 他の子との関係 | 相性、席や活動の組み方の理由 |
| 保護者とのやりとり | 伝えていること、避けたほうがよい話題 |
| 学校との連携 | 担任の名前、連絡の経路、共有している内容 |
時期を選べるなら
年度途中でも、次のような区切りを選べると影響が小さくなります。
- 長期休みの前ではなく、後
- 個別支援計画の見直しの直後
- 月末での退職
ただし、体調を崩している場合は、時期の調整を優先しないでください。
まとめ
- 年度途中でも辞められる。年度で縛る決まりはない
- 子どもには、事業所が決めた時期と形で伝える
- 保護者が知りたいのは、これから支援がどうなるか
- 計画は残るが、日々の関わり方は引き継がないと消える