以下は、放課後等デイサービスの児童指導員が退職に至る場合にたどることの多い流れを、ケース例として組み立てたものです。特定の個人の記録ではありません。判断の順番と、確認すべきことの参考として読んでください。
状況
放課後等デイサービスの児童指導員として3年。子どもと関わりたくて入ったが、実際には送迎と記録に時間の多くを取られている。支援の方針を相談したいが、職員間で話す時間がない。
最初にやったこと:つらさを分解する
書き出すと、次のようになった。
- 送迎の運転と乗降介助で、活動の前後が埋まる
- 記録を書く時間が業務時間に入っておらず、終業後に残る
- 支援の方針を共有する会議がない
- 子どもと関わっている時間そのものは、つらくない
「子どもの支援が嫌」ではなく、「支援に使える時間がない」が問題だと分かった。
次にやったこと:体制の相談
管理者に、次を相談した。
- 記録の時間を業務時間内に確保できないか
- 送迎の担当を分散できないか
- 月に一度でも、支援の方針を話す時間を取れないか
回答は「人が足りないので難しい」。この時点で、事業所側でできることはないとはっきりした。相談した日付と回答は、メモに残した。
在職中に確認したこと
| 確認したもの | 分かったこと |
|---|---|
| 有給休暇の残日数 | 数日残っていた |
| 就業規則の申し出期限 | 1か月前 |
| 実務経験証明書 | 児発管の要件に使う可能性があるため事前に依頼 |
| 卒業証明書 | 任用資格の要件を示すため取り寄せ |
実務経験証明書を在職中に頼んだのが効いた。退職後だと担当者が代わり、記録を探すところから始まる。
退職の申し出と、時期の選び方
退職届を書面で出し、控えを残した。申し出から退職日までは1か月半。個別支援計画の見直しの直後にあたる時期を選んだ。
年度途中だったが、年度で辞める時期を縛る決まりはない。就業規則の期限に沿って伝えた。
子どもと保護者への伝え方
事業所と相談し、伝える時期と言い方を決めてから、子どもに伝えた。自分から先に伝えなかったのは、大人の言うことがそろっていないと、子どもが不安になるため。
保護者への説明は事業所が行い、自分は聞かれたことに事実で答えるにとどめた。
引き継ぎで残したもの
- 子どもごとの、落ち着く場面と不安が強くなる場面
- 有効だった声かけと、待つ時間の長さ
- 他の子との相性、席や活動の組み方の理由
- 保護者に伝えていること、避けたほうがよい話題
- 学校の担任の名前と、連絡の経路
手順書には書かれていなかった「なぜそうしているか」を書くのに、いちばん時間を使った。
次を選ぶときに聞いたこと
- 職員1人あたりが関わる子どもの人数
- 送迎の有無と、担当の決め方
- 記録を書く時間が業務時間に入っているか
- 支援の方針を共有する会議があるか
求人票では分からないため、面接で聞いた。曖昧な答えしか返らない事業所は、入ってからも曖昧なままだと判断した。
このケースから読み取れること
- つらさを分解すると、「時間がない」など具体的な問題が見える
- 相談と回答を記録に残すと、辞める判断の裏づけになる
- 年度途中でも辞められる。就業規則の期限に沿えばよい
- 証明書類は在職中に手配する