倉庫の作業は、重量物の運搬、繰り返しの動作、冷凍・冷蔵倉庫での寒さが続きます。

腰痛は労災の対象になり得る

業務が原因で発生した腰痛は、労災保険の対象になり得ます。

厚生労働省は業務上の腰痛の認定基準を示しており、災害性の原因によるもの(重い荷物を持ち上げた際に急に発症した場合など)と、災害性の原因によらないもの(重量物を扱う業務に相当期間従事した場合など)に分けて整理しています。

「倉庫で働いているなら腰痛は当たり前」ではありません。

労災と認められれば、療養補償給付(治療費)や休業補償給付(休業4日目から)の対象になります。

申請は事業所を通じて行うのが一般的ですが、事業所が協力しない場合でも、労働者本人が労働基準監督署に直接申請できます。

派遣で働いている場合の労災

派遣労働者の労災保険は、派遣元(派遣会社)の保険関係で処理されます。

ただし、災害が発生したのは派遣先の倉庫です。派遣先にも状況の確認や協力が求められます。

まず派遣会社に連絡してください。

職場に求められていること

労働安全衛生法により、事業者には労働者の健康障害を防止する措置が求められています。

厚生労働省は「職場における腰痛予防対策指針」を示しており、重量物の取扱いや作業姿勢について具体的な留意点が整理されています。

  • 台車、パレットトラック、リフターを使う
  • 2人で運ぶ
  • 荷の重量を表示する
  • 作業姿勢を改善する

「気合いで持つ」ではなく、道具と手順で解決すべき問題です。改善を求める根拠になります。

記録を残す

  • いつから症状が出たか
  • どの作業で悪化したか
  • 受診の記録
  • 会社に相談した日と、その内容

在職中でないと集められません。

働き方を変えるという選択肢

  • フォークリフト中心の作業に移る(手作業を減らす)
  • 検品、ラベル貼りなど軽作業の工程に移る
  • 事務(在庫管理、配車、伝票処理)に移る
  • 常温倉庫に移る(冷凍・冷蔵からの異動)

「辞める」の前に「工程を変えてもらう」という選択肢があります。

深夜勤務の負担

深夜(22時〜翌5時)の労働には、2割5分以上の割増賃金が必要です。給与明細で支払われているか確認してください。

深夜勤務が続いて生活リズムが崩れている場合は、日勤への変更を相談する選択肢があります。

相談先

  • 労働基準監督署(労災の相談・申請、割増賃金)
  • 都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料)

それでも辞める判断をするとき

体を壊してまで続ける仕事はありません。

辞める前に、労災の対象になる可能性がないかだけは確認してください。退職後だと申請が難しくなるものがあります。