不動産業界は引き止めが強いことで知られています。備えておくと落ち着いて対応できます。

よくある引き止めと考え方

言われること考え方
進行中の取引が終わるまで期限を切る。決済日が確定している案件は日付で区切れる
専任の取引士がいなくなる体制の確保は会社の責任。ただし早めの申し出は必要
顧客を持って行くつもりだろう持ち出さないことを明確にする。実際に持ち出さない
歩合を上げるから残ってほしい辞めたい理由が収入かどうかを切り分ける
損害賠償を請求する退職そのものを理由とした賠償請求は認められにくい
退職届は受け取れない受け取りの拒否で退職の効力は止まらない

「退職届を受け取らない」と言われたとき

受け取りを拒否されても、退職の意思表示が到達していれば効力に影響しません。

確実にするには、次の方法があります。

  • 内容証明郵便で送る(送った内容と日付が記録に残る)
  • 特定記録郵便で送る
  • メールで送り、送信記録を残す

「受け取っていない」と言われる事態を避けるための手段です。

顧客の引き抜きについて

在職中に、担当している顧客へ転職先での取引を持ちかけることは、勤務先との関係で問題になります。顧客リストの持ち出しも同様です。

退職後に、顧客が自分の判断で連絡してくることは自由です。在職中の働きかけと、リストの持ち出しが問題になります。

疑われないためにも、持ち出さないことと、在職中に働きかけないことを徹底してください。

競業避止条項

雇用契約書や誓約書に、退職後の競業避止が定められていることがあります。

こうした条項が常に有効というわけではありません。裁判では、期間・地域・対象業務の範囲、代償措置の有無などから、合理的な範囲かどうかが判断されます。

同業への転職を予定している場合は、契約書を確認し、内容に疑問があれば弁護士に相談してください。

話が進まないとき

  • 退職届を書面で提出し、控えを残す
  • 提出日が分かるようにする
  • 店長止まりで本社に伝わっていないことがあるため、本社の人事にも届いているか確認する

相談先

  • 会社の本社人事・コンプライアンス窓口
  • 都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料)
  • 労働基準監督署(未払い賃金の問題)
  • 法テラス(収入等の条件を満たせば無料法律相談)