助産師と保健師では働く場所が大きく異なるため、退職を申し出る時期の考え方も変わります。
法律上の下限は2週間
期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により、申し入れから2週間で契約は終了します。
民法627条1項
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
ただし実務では、就業規則の申し出期限に従って進めるのが穏当です。
勤務先ごとの目安
| 勤務先 | 申し出の目安 | 事情 |
|---|---|---|
| 病院・産院の助産師 | 2〜3か月前 | 分娩体制のシフトを組み直す必要がある |
| 助産所(有床) | 3か月前以上 | 人数が少なく、1人抜けると体制が変わる |
| 自治体の保健師 | 年度末に合わせる | 地方公務員としての手続きがある |
| 企業の産業保健師 | 1〜3か月前 | 健診・面接指導のスケジュールに合わせる |
| 学校・大学の保健師 | 年度末に合わせる | 学年の区切りがある |
分娩を扱う職場の事情
分娩は予定日どおりに進みません。夜間・休日を含めた体制が組まれているため、1人抜けると残りのメンバーのオンコール回数に直結します。
担当している妊婦の分娩予定日を確認し、退職日をどこに置くと引き継ぎが自然かを先に考えると、話し合いが進みやすくなります。
自治体勤務の保健師
自治体の保健師は地方公務員です。民法627条ではなく、各自治体の条例・規則に基づく手続きになります。
- 退職願を提出し、任命権者の承認を得るという建て付けが一般的
- 年度末(3月31日)での退職が基本
- 年度途中の退職は、事業への影響から調整が必要
手続きの詳細は自治体ごとに異なります。人事担当課に直接確認してください。
有期契約の場合
会計年度任用職員や、1年契約の助産師として働いている場合、期間の途中で一方的に辞めることは原則できません。民法628条は「やむを得ない事由」があるときに限って解除を認めています。契約書で期間の定めを確認してください。