助産師・保健師の仕事は、同じ対象者と長く関わることが多く、引き継ぎは「関係の引き継ぎ」でもあります。

継続支援しているケース

  • 支援を始めた経緯と、現在の課題
  • これまでの関わりの経過(訪問回数、電話の頻度)
  • 本人・家族との関係性で気をつけている点
  • 関係機関(医療機関、児童相談所、福祉部門)との連携状況
  • 次に予定している支援

特定妊婦や要支援家庭のように、関係機関と連携しているケースは特に丁寧に引き継いでください。担当が変わったことで支援が途切れると、対象者に直接影響します。

対象者への伝え方

長く関わってきた相手には、担当が変わることを事前に伝えるほうが、引き継ぎ後の関係が作りやすくなります。

ただし伝える時期と内容は、勤務先の方針に合わせてください。独断で先に伝えると、他のケースとの整合が取れなくなることがあります。

可能であれば、後任と一緒に訪問・面談する機会を作ると、引き継ぎがスムーズです。

地区担当・事業担当(保健師)

自治体の保健師は、地区担当と事業担当を兼ねていることが一般的です。

  • 担当地区の特性と、これまで把握してきた地域課題
  • 民生委員・自治会・保育所など、地域の関係者との関係
  • 担当している事業(健診、教室、相談会)の年間スケジュール
  • 予算執行の状況

年度をまたぐ事業を持っている場合は、進捗と積み残しを文書で残してください。

分娩を扱う職場(助産師)

  • 担当している妊婦の経過と、分娩に向けた計画
  • ハイリスク妊婦の情報と、医師との共有事項
  • 母乳外来・産後ケアで継続支援している人
  • 院内の教室・クラスの運営

記録と個人情報

  • 引き継ぎ資料は勤務先のシステムで作成・保管する
  • 対象者の情報を私物のPCやクラウド、USBメモリに持ち出さない
  • 退職後に対象者の連絡先を保有しない

特に自治体の保健師は、住民の機微な情報を扱っています。持ち出しは条例違反・法令違反になります。

引き継ぎと有給消化

引き継ぎと有給消化は同時に進みません。退職日から逆算して、いつまでに引き継ぎを終えるかを先に決めてから、有給の消化計画を立ててください。