人事担当は、これまで他人の退職届を受け取ってきた立場です。自分が出す番になると、勝手が違います。

宛名は誰にするか

宛名は会社の代表者です。

会社の形態宛名
株式会社株式会社○○ 代表取締役社長 ○○ ○○ 殿
合同会社合同会社○○ 代表社員 ○○ ○○ 殿
一般社団法人一般社団法人○○ 代表理事 ○○ ○○ 殿

登記上の肩書を確認してください。「代表取締役社長」か「代表取締役」かは会社によって違います。

自社の所定様式を使う

自分が管理していた様式があるはずです。他の社員と同じ様式・同じ手順で提出してください。

人事だからといって特別扱いすると、後で「手続きが違う」という話になります。

退職届と退職願の違い

  • 退職願……退職を願い出る書類。承諾されるまでは撤回の余地がある
  • 退職届……退職の意思を届け出る書類。提出後の撤回は原則できない

書く内容

  • 表題(退職届/退職願)
  • 「私儀」
  • 本文(退職理由と退職日)
  • 提出日
  • 所属(部署名)と氏名、押印
  • 宛名

理由は「一身上の都合により」で足ります。

例文

退職届

私儀

このたび、一身上の都合により、令和○年○月○日をもちまして退職いたします。

令和○年○月○日

人事部 ○○ ○○ 印

株式会社○○
代表取締役社長 ○○ ○○ 殿

提出の順序

  1. 1 直属の上司(人事部長など)に口頭で伝える
  2. 2 役員へ報告が上がる
  3. 3 書類を提出する

人事は社内の情報が集まる部署です。話が漏れると、正式に伝える前に社内に広まることがあります。伝える相手と順序は慎重に決めてください。

自分の退職手続きを誰がやるか

書類を出す段階で、自分の退職手続きを誰が担当するかを決めておいてください。

  • 自分でやるのか
  • 上司や後任がやるのか
  • 顧問社労士に依頼するのか

曖昧なままだと、誰も処理しないまま退職日を迎えることがあります。離職票が出ない、社会保険の喪失届が出ていない、といった事態は実際に起きます。

提出前に確認すること

  • 就業規則の申し出期限と所定様式
  • 退職金規程の支給条件
  • 有給休暇の残日数
  • 貸与物(PC、カードキー、社章)の返却
  • 自分の退職手続きの担当者