受験直前期の退職は、担当生徒への影響が最も大きい時期です。それでも辞めなければならない事情があるとき、どう進めるかを整理します。
法律上は直前期でも退職できる
期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項によりいつでも解約の申入れができ、2週間の経過で雇用契約は終了します。時期による制限はありません。
「受験が終わるまで辞められない」というのは塾側の希望であって、法的な拘束力はありません。
それでも慎重に考えたい理由
受験直前の生徒は精神的に不安定になりやすく、担当講師の交代が動揺につながることがあります。可能であれば入試が終わるまで続けるのが望ましいのは事実です。
続けられない事情がある場合
体調やメンタルの不調で授業の質が保てない状態なら、続けることが生徒のためになるとは限りません。
- 睡眠が取れず授業中に集中できない
- 生徒の前で感情のコントロールが難しい
- 出勤自体が困難
こうした状態であれば、早めに伝えて後任に引き継ぐ方が、生徒にとっても良い結果になります。
影響を抑える進め方
1. できるだけ早く伝える
直前期であっても、伝えるのが早いほど後任の準備期間が確保できます。「言い出しにくいから」と先延ばしにすると、かえって影響が大きくなります。
2. 引き継ぎを丁寧に作る
- 志望校ごとの過去問の進捗
- 直前期に取り組む予定だった単元
- 生徒の弱点と、直前期に優先すべき対策
- 保護者に伝えている見通し
3. 生徒への伝え方は塾と相談する
受験直前の生徒に「担当が代わる」と伝える時期と伝え方は、塾の判断に委ねます。独断で伝えないでください。
診断書がある場合
医師の診断書があれば、塾側も事情を理解しやすくなります。また、体調不良による退職は失業保険の手続きで「特定理由離職者」に該当する可能性があります。
講習期間中の退職
冬期講習の途中で辞める場合、すでにコマ割りが確定し生徒が申し込んでいる状態です。代講の手配に時間がかかるため、残りのコマ数と代講の目処を教室長と具体的に詰めてください。