代わりの人を探す義務はない
「代わりが見つかるまで辞めさせない」「代わりを連れてきて」と言われることがあります。
代わりの人を確保するのは、雇う側の責任です。従業員にその義務はありません。
期間の定めのない契約であれば、民法627条1項により申し入れから2週間で契約は終了します。これは店舗の都合で止まりません。
罰金・損害賠償を求められたとき
労働基準法16条は、労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約をしてはならないと定めています。
労働基準法16条
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
「急に辞めたら○万円」「シフトに穴を開けたら罰金」といった定めは、この規定に触れます。
また、レジの金額が合わない、商品を割った、といったことを理由に給与から差し引くことも、労働基準法24条の賃金全額払いの原則に照らして問題になります。
労働基準法24条1項
賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。
最後の給与を払わないと言われたとき
働いた分の賃金は、辞め方にかかわらず支払われなければなりません。
労働基準法23条により、労働者の死亡または退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、使用者は7日以内に賃金を支払わなければならないとされています。
よくある言い分と考え方
| 言われること | 考え方 |
|---|---|
| 代わりを連れてこないと辞められない | 代わりを探すのは雇う側の責任 |
| 急に辞めたら罰金 | 労働基準法16条により、違約金の定めは禁止されている |
| 最後の給料は払わない | 働いた分の賃金は支払われなければならない |
| 制服代を給料から引く | 賃金の全額払いの原則がある |
| 損害賠償を請求する | 退職そのものを理由とした賠償請求は認められにくい |
話が進まないとき
- 1 退職届を書面で出す(コピーを取っておく)
- 2 受け取ってもらえなければ、特定記録郵便や内容証明郵便で送る
- 3 それでも解決しなければ、労働基準監督署に相談する
内容証明郵便は、送った内容と日付が記録に残ります。郵便局で手続きできます。
相談先
- 労働基準監督署(賃金の未払い、違約金、有給の問題)
- 都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料)
- 法テラス(収入等の条件を満たせば無料法律相談)
相談は無料です。未成年でも相談できます。
学生の場合
学校の就職課やキャリアセンターに相談できることがあります。アルバイト先とのトラブルの相談を受け付けている学校もあります。