放課後等デイサービスや児童発達支援では、児童指導員と児童発達支援管理責任者(児発管)が別の役割として置かれています。どちらの立場かによって、辞めるときに事業所へ与える影響が変わります。
役割の違い
| 主な役割 | |
|---|---|
| 児童指導員 | 日々の支援、子どもへの直接の関わり、記録 |
| 児童発達支援管理責任者 | 個別支援計画の作成・見直し、支援の全体管理、保護者との計画に関する面談 |
児発管は、個別支援計画に責任を持つ立場です。計画の作成、支援会議、モニタリング、見直しといった流れの中心にいます。
児発管は研修と実務経験が要件
児発管になるには、定められた実務経験と、都道府県が実施する研修の修了が必要です。研修は開催時期と定員が限られており、いつでも受けられるものではありません。
要件(必要な実務経験の年数や研修の構成)は改正されることがあります。現在の要件は、こども家庭庁や都道府県の担当課の資料で確認してください。
自分が児童指導員の場合
児童指導員が抜けると、日々の支援に穴が空きます。ただし、個別支援計画の枠組みそのものは残ります。引き継ぐのは、計画に沿った日々の関わり方と、記録に書ききれていない子どもの様子です。
- どの場面で不安が強くなるか
- 落ち着くまでの手順、有効だった声かけ
- 他の子どもとの関係、席の配置の理由
- 保護者との間で避けたほうがよい話題
手順書に書けるのは「何をするか」までです。「なぜそうしているか」は書かなければ消えます。
自分が児発管の場合
児発管が抜けると、影響がもっと広くなります。
- 個別支援計画の作成・見直しが止まる
- 支援会議の進行役がいなくなる
- 保護者との計画に関する面談の担当が空く
- 事業所の人員基準に関わる
児発管は代わりがすぐに見つかりにくいため、引き止めが強くなります。ただし、人員を確保するのは事業者の責任です。退職の自由は民法627条1項で認められています。
民法627条1項
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
実務上は、計画の見直し時期を考えると2〜3か月前に伝えると調整が穏やかに進みます。
児発管が引き継ぐもの
| 項目 | 引き継ぐ内容 |
|---|---|
| 個別支援計画 | 各児童の計画と、次の見直し時期 |
| モニタリングの記録 | 何を見て、どう判断したか |
| 保護者との経緯 | 面談で何を伝え、どんな要望が出ているか |
| 関係機関 | 学校、相談支援専門員、医療機関の担当者 |
| 事業所内の運用 | 会議の持ち方、記録の様式、確認の手順 |
計画書そのものより、「なぜこの目標にしたか」の背景がいちばん引き継がれにくい部分です。
資格と配置の関係は同じ
児発管も、研修を修了して要件を満たしていることは自分に残ります。その事業所で児発管として配置されている状態が解かれるだけです。次の事業所で配置されれば、また児発管になります。
まとめ
- 児童指導員と児発管では、辞めたときの影響の広さが違う
- 児発管は個別支援計画に責任を持つ立場。引き継ぐ範囲が広い
- 要件はこども家庭庁・都道府県の資料で確認する
- 研修の修了は自分に残る。配置が解かれるだけ