大型第二種運転免許は個人のもの

大型第二種運転免許は、公安委員会から個人に与えられた資格です。

退職しても免許に影響はなく、会社に返す性質のものではありません。免許証は本人が保管します。

有効期間と更新の管理は自分で行います。

会社が取得費用を負担した場合

バス業界では、未経験者を採用し、会社が大型二種免許の取得費用を負担する制度が広く行われています。

「一定期間内に退職したら返還」という約束をしていることがあります。

労働基準法16条は、労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約をしてはならないと定めています。

労働基準法16条
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

一方で、費用を貸し付けたうえで一定期間勤務すれば返済を免除するという仕組みは、実質が貸付であれば有効と判断されることがあります。

判断の分かれ目になるのは、次のような点です。

  • 業務命令として取得させたのか、自主的な取得か
  • 貸付であることが書面(金銭消費貸借契約書など)で明確になっているか
  • 返還を求める期間が合理的か
  • 免許が転職後も本人の利益になるものか(大型二種は他社でも使えます)

返還を求められたら、まず誓約書や契約書を確認してください。書面がないのに口頭で求められている場合は、なおさら慎重に対応してください。

判断に迷う場合は、労働基準監督署または労働局の総合労働相談コーナー(無料)に相談してください。

給与から一方的に差し引かれたとき

労働基準法24条は、賃金は全額を支払わなければならないと定めています(法令や労使協定に基づく場合を除く)。

最後の給与や退職金から一方的に差し引くことは、原則としてできません。

運行管理者資格者証

運行管理者試験に合格して交付された資格者証は個人のものです。退職しても有効です。

一方、「この営業所の運行管理者に選任されている」という地位は、退職により解かれます。資格と選任は別のものです。

返却するもの

  • 乗務員証
  • 制服、帽子、名札
  • 車両の鍵、営業所の鍵
  • 会社の携帯電話、タブレット
  • ETCカード、給油カード
  • 運賃箱の鍵、釣銭
  • 健康保険証(退職日以降は使えません)

手元に残すもの

  • 大型第二種運転免許証
  • 運行管理者資格者証(該当する場合)
  • 整備管理者の資格に関する書類(該当する場合)
  • 在職期間が分かる書類(退職証明書など)

転職先で運転記録証明書の提出を求められることがあります。自動車安全運転センターに申請して取得できます。