資格は個人のもの

ビルメンテナンスで使う資格は、個人に与えられたものです。

  • 第二種・第三種電気主任技術者
  • 建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)
  • 第一種・第二種電気工事士
  • 二級・一級ボイラー技士
  • 危険物取扱者
  • 冷凍機械責任者

退職しても資格に影響はなく、会社に返す性質のものではありません。

「選任」は現場ごと

一方、「この建物の管理技術者に選任されている」「この事業場の電気主任技術者に選任されている」という地位は、退職により解かれます。

資格と選任は別のものです。

転職先で改めて選任されることになります。

免状・資格者証の原本を確認する

会社が資格者証の原本を預かっていることがあります。退職時に必ず返却を受けてください。

返却されないまま退職すると、次の職場で選任を受けられなくなります。

講習の管理を自分に移す

資格によっては、定期的な講習の受講が求められるものがあります。

  • 第一種電気工事士……電気工事士法4条の3により、やむを得ない事由がある場合を除き、免状の交付を受けた日から5年以内ごとに講習を受けなければならないとされています
  • 建築物環境衛生管理技術者……登録された講習の受講が推奨されている場合があります

在職中は会社が手配していた講習を、退職後は自分で申し込む必要があります。

次の受講期限をカレンダーに入れてください。

実務経験の証明

上位の資格や、選任の要件として実務経験が求められることがあります。

電気主任技術者の認定取得では、実務経験の証明が必要になります。

退職して時間が経つと、会社に依頼しにくくなります。近く申請を予定している場合は、在職中に証明書を発行してもらってください。

労働基準法22条により、使用期間・業務の種類・その事業における地位・賃金・退職の事由について証明書を請求すれば、使用者は遅滞なく交付しなければならないとされています。

会社が費用を出した場合

会社が受験料や講習費用を負担して資格を取らせた場合、退職時に返還を求められることがあります。

労働基準法16条は、労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約をしてはならないと定めています。

一方で、業務命令ではない自主的な受講について、費用を貸し付けたうえで一定期間勤務すれば返済を免除するという仕組みは、実質が貸付であれば有効と判断されることがあります。

まず誓約書や貸付契約書を確認してください。

転職で評価されること

  • 保有資格の組み合わせ
  • 選任を受けた経験(どの規模の建物か)
  • 扱った設備の種類(受変電、空調、ボイラー、防災)

「何を選任されていたか」は在職証明で示せます。退職前に依頼しておくと確実です。