理容師は指名で来る顧客がいるため、担当客の引き継ぎが時期の決め手になります。

法律上の下限は2週間

期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により、申し入れから2週間で契約は終了します。

民法627条1項
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

実務では、就業規則の申し出期限に従って進めるのが穏当です。

実務上の目安

立場申し出の目安
スタッフ1〜2か月前
指名客が多い理容師2〜3か月前
店長・管理理容師3か月前以上
独立予定3か月前以上

予約の状況を確認する

  • 先の予約がどこまで入っているか
  • 定期的に来ている顧客の次回来店予定
  • 成人式や卒業式など、日程が決まっている予約

先の予約が入っている状態で急に抜けると、店舗が顧客に説明できません。退職日を決めるときは、予約の入り具合を先に確認してください。

繁忙期を避ける

時期理由
年末(12月)一年で最も混む
3〜4月卒業・入学・就職の時期
ゴールデンウィーク前後来店が集中する
成人式の前予約が埋まる

これらを避けるのは配慮であって義務ではありません。

管理理容師を務めている場合

理容師法により、理容所の開設者は、常時2人以上の理容師が理容の業務に従事する理容所については、管理理容師を置かなければならないとされています。

自分が管理理容師である場合、抜けると店舗が法令上の要件を満たさなくなります。後任を立てる必要があるため、通常より早い時期に申し出てください。

業務委託契約になっている場合

理美容業界では、雇用契約ではなく業務委託契約(面貸しなど)になっていることがあります。

この場合、民法627条ではなく契約書の解除条項が適用されます。

ただし、契約書の名称が「業務委託」でも、実態が労働者であれば労働基準法などの保護を受けます。

  • 出勤時間・シフトが指定されている
  • 料金設定を自分で決められない
  • 使う商材が指定されている
  • 他の仕事を受ける自由が実質的にない

これらに当てはまる場合、実態は労働者と判断される可能性があります。判断に迷う場合は、労働基準監督署または労働局の総合労働相談コーナーに相談してください。