理容師は、薬剤による手荒れ、長時間の立ち仕事、腕を上げ続ける姿勢による負担が避けられない仕事です。
手荒れは労災の対象になり得る
シャンプー剤やパーマ液などによる皮膚障害は、業務が原因であれば労災保険の対象になり得ます。
厚生労働省は、業務上疾病の範囲を定めており、化学物質等による疾病が含まれています。
「理容師なら手荒れは仕方ない」ではありません。症状が続いている場合は、労災の可能性を検討してください。
労災と認められれば、療養補償給付(治療費)や休業補償給付(休業4日目から)の対象になります。
申請は事業所を通じて行うのが一般的ですが、事業所が協力しない場合でも、労働者本人が労働基準監督署に直接申請できます。
受診と記録
- 皮膚科を受診し、診断を受ける
- いつから症状が出たか
- どの薬剤で悪化するか
- 店に相談した日と、その内容
在職中でないと集められない記録があります。
職場に求められていること
労働安全衛生法により、事業者には労働者の健康障害を防止する措置が求められています。
- 手袋の使用
- 換気の確保
- 使用する薬剤の見直し
「対策を求めたが変わらなかった」という事実を残しておいてください。
働き方を変えるという選択肢
- 施術の担当を変えてもらう(パーマ・カラーを減らす)
- 勤務日数を減らす
- 訪問理容(高齢者施設や在宅への出張)に移る
- 理容師養成施設の教員
- 商材メーカーの技術職・営業
理容師の資格が活かせる働き方は、店舗での施術だけではありません。
傷病手当金
業務外の病気やけがで働けない場合は、健康保険の傷病手当金があります。社会保険に加入している場合の選択肢です。
個人経営の店舗では社会保険に未加入のことがあります。給与明細の控除欄を確認してください。
相談先
- 労働基準監督署(労災の相談・申請)
- 都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料)
それでも辞める判断をするとき
体を壊してまで続ける仕事はありません。
辞める前に、労災の対象になる可能性がないかだけは確認してください。退職後だと申請が難しくなるものがあります。