経理は年間のスケジュールが決まっている職種です。どの時期に抜けるかで、残る人の負担が大きく変わります。

法律上の下限は2週間

期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により、申し入れから2週間で契約は終了します。

民法627条1項
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

実務では、就業規則の申し出期限に従って進めるのが穏当です。

避けたほうがよい時期

時期理由
決算期の前後決算作業は代替が効きにくい。3月決算なら3〜5月
月次の締め日前後毎月の山。締め処理を残して抜けられない
年末調整の時期11〜12月。担当していれば影響が大きい
納税・申告の期限前消費税、法人税、償却資産税など

「決算が終わって、次の決算準備が始まる前」がもっとも引き継ぎやすい時期です。3月決算の会社なら6〜8月あたりが該当します。

実務上の目安

立場申し出の目安
一般担当1〜2か月前
主任・係長2か月前
課長・マネージャー3か月前以上
経理が1人しかいない会社3か月前以上

経理が1人の会社の場合

中小企業では、経理担当が1人ということがあります。この場合、自分が抜けると業務が完全に止まります。

  • 引き継ぐ相手がまだ決まっていない
  • 顧問税理士との窓口も自分
  • 銀行の窓口も自分

後任の採用に時間がかかることを見込んで、早めに申し出てください。ただし、それは配慮であって、無期限に引き延ばす義務はありません。

有期契約の場合

契約社員や派遣として働いている場合、期間の定めがあれば途中解約は原則できません。民法628条は「やむを得ない事由」があるときに限って解除を認めています。契約書で期間の定めを確認してください。