退職代行の費用
退職代行の料金を比べると、サービスによってかなりの開きがあります。 この差はサービスの丁寧さの違いというより、運営元によって法律上できることの範囲が違うことによるものです。仕組みを理解すると、自分にとって必要な水準が判断できます。
具体的な金額はサービスごとに異なり、改定もあるため、 このページでは金額そのものではなく料金が何によって決まるかと確認すべき点を整理しています。 実際の金額は各サービスの公式サイトで確認してください。
料金の差は「できる範囲」の差
| 運営元 | 扱える範囲 | 料金の傾向 |
|---|---|---|
| 民間業者 | 意思の伝達のみ(交渉不可) | 低い |
| 労働組合 | 交渉が可能(有給・退職日など) | 中間 |
| 弁護士 | 交渉に加え、請求・損害賠償対応・訴訟 | 高い |
民間業者が安いのは、弁護士法72条により交渉ができないためです。 会社に電話をして「本人は退職の意思です」と伝えるところまでが業務になります。
それぞれの法的根拠は退職代行の3種類(弁護士・労働組合・民間業者)で条文とともに解説しています。
表示料金以外に発生しうる費用
組合費(労働組合型)
労働組合が交渉できるのは、依頼者が組合員だからです。 そのため加入手続きが伴い、組合費が必要になることがあります。 表示料金に含まれているのか別途なのかを確認してください。
着手金・成功報酬(弁護士)
退職の代行だけでなく、未払い賃金や残業代、慰謝料の請求まで依頼する場合、 着手金と回収額に応じた成功報酬が加算されるのが一般的です。 「退職代行の基本料金」と「請求業務の費用」は別枠と考えてください。
オプション費用
書類の作成・郵送、貸与品の返却手配、離職票の受け取り代行などを 別料金にしているサービスもあります。
申し込む前に確認する5点
- 1. 総額はいくらか組合費・オプションを含めた支払総額を確認します
- 2. 会社が退職を認めなかった場合どうするか交渉が必要になったときに対応できる体制かを聞きます
- 3. 有給消化の希望を伝えるだけか、交渉するのか「伝える」と「交渉する」は法的にまったく別です
- 4. 返金・キャンセルの条件退職できなかった場合の返金保証の適用条件を確認します
- 5. 退職後の書類の受け取りまで対応するか離職票・源泉徴収票が届かないときのフォローがあるかは重要です
退職後の書類については退職代行を使った後の離職票・源泉徴収票の受け取りをご覧ください。
安さだけで選ぶと二重にかかることがある
伝えるだけで辞められる見込みなら、民間業者でも目的は果たせます。 問題になるのは、途中で交渉が必要になったときです。
交渉が必要になる典型的な場面
- 会社が「退職は認めない」と回答してきた
- 有給消化を拒否された
- 退職日を先に延ばすよう求められた
- 損害賠償を請求すると言われた
- 未払いの残業代がある
民間業者はこれらに対応できないため、結局は弁護士に依頼し直すことになり、費用が二重にかかります。 自分の状況で交渉が必要になりそうかを、申し込む前に見極めておくことが大切です。
費用をかけない選択肢もある
期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により解約の申入れから2週間の経過で雇用契約は終了します。 会社の承諾は必要ありません。
上司に直接会いたくない場合でも、退職届を内容証明郵便で送れば、 退職の意思表示が会社に到達したことを記録に残せます。かかるのは郵便料金だけです。
進め方は退職代行を使わずに自分で辞める方法で解説しています。代行を使うかどうかの判断材料として、 まず自分で進めた場合の手順を知っておくと選びやすくなります。