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生命保険料控除・医療費控除

在職中は年末調整で処理されていた控除も、退職した年は自分で申告することになります。 とくに生命保険料控除は、毎年会社に証明書を出すだけだったため、 手続きの存在ごと忘れられがちです。

このページは所得税法73条・76条の条文に基づいています。控除額の計算方法や対象の細かい範囲は、国税庁の「医療費を支払ったとき」「生命保険料控除」で確認してください。

医療費控除は家族の分も合算できる

居住者が、各年において、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費を支払つた場合において、その年中に支払つた当該医療費の金額 (保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額を除く。) の合計額が……(所得税法73条1項)

生計を一にする家族の分をまとめて申告できます。 一方、高額療養費や医療保険の給付金などで補てんされた部分は差し引きます。払った額そのままではないという点に注意してください。

「医療費」の範囲

同条2項は次のように定義しています。

医師又は歯科医師による診療又は治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入その他医療又は これに関連する人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるものとして政令で定めるもの

具体的に何が該当するかは政令と国税庁の解説で細かく定められています。 健康診断の費用や美容目的のものなど、対象外とされるものもあるため、 金額が大きい場合は事前に確認してください。

領収書は年間を通して集める

医療費控除は1年間の合計で判定します。 退職して収入が減ると受診を控えがちですが、 年の前半にかかった分も対象です。 退職した年こそ、その年に払った医療費をまとめて確認してください。

生命保険料控除は証明書が必要

生命保険料控除は所得税法76条が定めています。 在職中は保険会社から届く控除証明書を会社に提出していましたが、 退職して年末調整を受けない年は、自分で確定申告に添付または提示します

控除証明書は毎年10月から11月ごろに保険会社から届きます。 退職した年は届いた時点で確定申告用として保管してください。 地震保険料控除も同様です。

控除は納めた税金の範囲でしか戻らない

控除を申告しても、そもそも源泉徴収された所得税がなければ還付は生じません。 年の前半まで働いていて所得税が引かれていた場合は、還付につながる可能性があります。

源泉徴収票の「源泉徴収税額」の欄に金額が入っているかを確認してください。 源泉徴収票は所得税法226条により、退職の日以後1か月以内に交付されます。 届かない場合の対応は源泉徴収票がもらえないときにまとめています。

住民税にも影響する

所得税の確定申告をすると、その内容は住民税の計算にも使われます。 控除を申告することで、翌年度の住民税が下がる可能性があります。 退職後は住民税の負担が重く感じられるため、この効果も見ておく価値があります。

住民税の仕組みは退職後の住民税にまとめています。

よくある質問

医療費控除は誰の分まで含められますか?

所得税法73条1項は、居住者が各年において自己または自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費を支払った場合について定めています。生計を一にする家族の分も、自分が支払ったのであれば含められます。ただし保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額は除かれます。

医療費とは何が含まれますか?

同条2項は「医師又は歯科医師による診療又は治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入その他医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるものとして政令で定めるもの」としています。何が該当するかは細かく定められているため、具体的な範囲は国税庁のページで確認してください。

生命保険料控除は年末調整で済ませていたはずですが?

在職中はそうです。ただし年の途中で退職して再就職しなかった場合、その年は年末調整を受けられません。したがって生命保険料控除も自分で確定申告する必要があります。保険会社から届く控除証明書は、退職した年こそ大切に保管してください。

所得が少ない年でも申告する意味はありますか?

控除は納めた税金の範囲でしか戻りません。そもそも源泉徴収された所得税がなければ、控除を申告しても還付は生じません。一方、年の前半まで働いていて所得税が引かれていた場合は、還付につながる可能性があります。源泉徴収票の「源泉徴収税額」の欄を見て、金額が入っているかを確認してください。

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