退職後に払った国民年金・国保の社会保険料控除
退職後は、健康保険料も年金保険料も自分で払うことになります。 在職中は給与から天引きされ、年末調整で自動的に控除されていました。自分で払った分は、自分で申告しないと控除されません。 金額が大きいため、申告し忘れると税額に差が出ます。
このページは所得税法74条の条文と、国税庁「No.1910 中途退職で年末調整を受けていないとき」に基づいています。
条文はどう定めているか
居住者が、各年において、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払つた場合又は給与から控除される場合には、その支払つた金額又はその控除される金額を、 その居住者のその年分の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額から控除する。 (所得税法74条1項)
条文は「支払つた場合又は給与から控除される場合」 としています。天引きだけでなく、自分で納付した分も同じように控除されるということです。
対象になる保険料
同条2項が社会保険料として挙げているものには、次が含まれます。
- ・健康保険法の規定により被保険者として負担する健康保険の保険料
- ・国民健康保険法の規定による国民健康保険の保険料または地方税法の規定による国民健康保険税
- ・高齢者の医療の確保に関する法律の規定による保険料
国民年金保険料も社会保険料に含まれます。 任意継続被保険者として自分が負担して支払った健康保険料も対象です。 退職後の健康保険の選択肢は退職後の健康保険は3択にまとめています。
家族の分も含められる
条文は「自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき」としています。生計を一にする家族の国民年金保険料や国民健康保険料を 自分が支払ったのであれば、その金額も自分の控除に含められます。
世帯のなかで誰が申告するかによって税額が変わることがあります。 収入のある人が支払って申告するほうが有利になる場合があるため、 家族で相談しておくと無駄がありません。
支払った年の控除になる
条文は「各年において……支払つた場合」としています。実際に支払った年の控除になるということです。 未納分をまとめて納付した場合、その納付した年の控除として扱われることになります。
納付の証明書は必ず保管してください。 国民年金保険料については、日本年金機構から控除証明書が送られてきます。 国民健康保険料は市区町村によって扱いが異なるため、 納付書の控えや口座の記録を残しておくと確実です。
免除を受けた場合
国民年金保険料の免除を受けた期間は、そもそも支払っていないため控除の対象になりません。 一方、あとから追納した場合は、追納した年の社会保険料控除になります。
失業を理由とする特例免除については失業による国民年金保険料の特例免除にまとめています。払えないときは未納にせず申請してください。
よくある質問
退職後に自分で払った保険料も控除の対象ですか?
対象です。所得税法74条1項は、居住者が各年において自己または自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合、その支払った金額を総所得金額、退職所得金額または山林所得金額から控除すると定めています。給与から控除される場合だけでなく、自分で納付した場合も含まれます。
対象になる保険料は何ですか?
同条2項は社会保険料として、健康保険法の規定により被保険者として負担する健康保険の保険料、国民健康保険法の規定による国民健康保険の保険料または地方税法の規定による国民健康保険税、高齢者の医療の確保に関する法律の規定による保険料などを挙げています。国民年金保険料も含まれます。任意継続の保険料も自分が負担して支払ったものであれば対象です。
家族の分を自分が払った場合はどうなりますか?
条文は「自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払つた場合」としています。生計を一にする家族の国民年金保険料や国民健康保険料を自分が支払ったのであれば、その金額も自分の控除に含められます。世帯のなかで誰が申告するかによって、税額が変わることがあります。
いつ払った分が対象になりますか?
条文は「各年において……支払つた場合」としています。つまり実際に支払った年の控除になります。未納分をまとめて納付した場合、その納付した年の控除として扱われることになります。納付の証明書は保管しておいてください。