大学は有期雇用の職員が多い職場です。契約の扱いを知らないと、退職も雇止めも不利に進みます。
契約期間の途中で辞める場合
契約期間が定められている場合、期間の途中で一方的に辞めることは原則できません。民法628条は「やむを得ない事由」があるときに限って解除を認めています。
ただし、実務上は合意による退職が広く行われています。まず上司・人事課に相談してください。
なお、労働基準法137条により、期間の定めのある労働契約(一定の場合を除く)を締結した労働者は、契約期間の初日から1年を経過した日以後においては、使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができるとされています。
更新しない場合
契約満了で辞める場合は、更新しない意思を所定の時期までに伝えることになります。時期は契約書や就業規則で定められていることが多いため、確認してください。
無期転換ルール
労働契約法18条により、同一の使用者との間で有期労働契約が更新されて通算5年を超えたとき、労働者の申込みによって無期労働契約に転換されます。
労働契約法18条1項(要旨)
同一の使用者との間で締結された二以上の有期労働契約の契約期間を通算した期間が五年を超える労働者が、当該使用者に対し、現に締結している有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に、無期労働契約の締結の申込みをしたときは、使用者は当該申込みを承諾したものとみなす。
この申込みは労働者が自分から行う必要があります。黙っていても自動的には転換されません。
なお、大学等の研究者・教員等については、特例により通算期間が10年とされる場合があります。自分がどちらに当たるかは、契約内容と職種によります。人事課に確認してください。
雇止めに納得できないとき
労働契約法19条は、一定の場合に雇止めを制限しています。
- 更新が繰り返され、実質的に無期契約と変わらない状態になっている場合
- 契約が更新されると期待することに合理的な理由がある場合
これらに当たるとき、雇止めに客観的に合理的な理由がなく社会通念上相当と認められないのであれば、従前と同じ条件で契約が更新されたものとみなされます。
「更新の期待があったか」は、これまでの更新回数、勤続年数、上司の言動などから判断されます。
記録を残す
- 契約書(すべての年度分)
- 更新時のやり取り
- 「次も更新されるから」といった上司の発言の日付と内容
- 業務内容が正職員と変わらないことを示す資料
在職中でないと集められません。
相談先
- 大学の人事課
- 教職員組合
- 都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料)
- 法テラス(収入等の条件を満たせば無料法律相談)