大学の業務は年度単位で回るものが多く、引き継ぎでは「1年のどこで何が起きるか」を渡すことが中心になります。
年間スケジュール
- 自分の担当業務が、年間のどの時期に山を迎えるか
- 前年に発生した想定外の事態と、その対応
- 学内の締切と、実際にはいつまでに動く必要があるか
「規程上の締切」と「実際に間に合わせるための着手時期」は違います。この差が引き継ぎで抜けやすい部分です。
教員との関係
大学の事務は、教員との調整が業務の中心になることがあります。
- 委員会の構成と、各委員の関心事
- この件はこの先生に先に話を通す、といった順序
- 過去にもめた経緯があるテーマ
この情報は文書に残しにくいものですが、後任がもっとも困る部分です。口頭でも構わないので、時間を取って伝えてください。
学外との関係
- 文部科学省や関係団体への提出書類と、その担当窓口
- 高校・予備校との関係(入試広報の場合)
- 委託業者との契約と、更新時期
- 学会・研究機関との窓口
進行中の案件
- どこまで話が進んでいるか(日付つきで)
- 決裁が下りているもの、まだのもの
- 相手方に約束していること
システムの権限
- 学務システム、財務システムなどのアカウント
- 自分にしかない権限がないか
- 共有フォルダの管理権限
退職後に自分のアカウントでしか開けないファイルが残らないよう、事前に権限を移してください。
個人フォルダの整理
長く在籍していると、自分のフォルダに業務資料が蓄積されます。
- 引き継ぐべき資料を共有フォルダへ移す
- 個人情報を含む資料は規程に従って処理する
- 私物のデータは削除する
持ち出してはいけないもの
- 学生・受験生の個人情報
- 教職員の人事情報
- 入試問題や採点に関する資料
- 契約書、見積書などの取引情報
入試関連の情報は特に厳格です。持ち出しは規程違反であるだけでなく、大学の信用に直結します。