旅行会社は土日祝が稼働日で、添乗業務では泊まりがけの勤務が続きます。
法定休日と労働時間
労働基準法35条により、使用者は労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日か、4週間を通じ4日以上の休日を与えなければなりません。
「土日が休みでなければならない」という定めはありません。
労働時間は、労働基準法32条により1日8時間、1週40時間が原則です。これを超えて働かせるには、労使協定(36協定)の締結と届出が必要になります。
添乗業務の労働時間
添乗業務は、事業場外で行われ、労働時間の算定が難しいとされることがあります。
労働基準法38条の2は、労働者が労働時間の全部または一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなすと定めています(いわゆる事業場外みなし労働時間制)。
ただし、この制度が適用されるのは「労働時間を算定し難いとき」に限られます。
- 詳細な旅程が事前に定められている
- 携帯電話等で随時指示を受けている
- 添乗日報などで業務の遂行状況を報告している
これらの事情があると、労働時間を算定し難いとは言えないと判断される余地があります。添乗員の事業場外みなし労働時間制の適用については、裁判で争われた例があります。
自分の添乗業務がどう扱われているかは、会社の労務担当に確認してください。
割増賃金
- 時間外労働……2割5分以上
- 深夜(22時〜翌5時)……2割5分以上
- 法定休日の労働……3割5分以上
- 月60時間を超える時間外労働……5割以上(中小企業にも適用されています)
添乗手当が支払われていても、それが割増賃金の代わりになるとは限りません。手当の性質と金額を給与規程で確認してください。
記録を残す
- 添乗の日程と、実際の業務時間
- 添乗日報の写し
- 会社からの指示の記録
- 給与明細
在職中でないと集められません。
相談先
- 労働基準監督署(労働時間、割増賃金、休日の問題)
- 都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料)
- こころの耳(厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)
働き方を変えるという選択肢
- 添乗のない部門(カウンター、法人営業、企画)
- 本社の企画・仕入部門
- 旅行以外の業界(ホテル、航空、鉄道、MICE)
- オンライン旅行会社(対面業務が少ない)
手配と接客の経験は、他の業界でも通用します。
体調に出ているとき
眠れない、休日も仕事のことが頭から離れないといった状態が続いている場合は、辞めるかどうかを決める前に受診してください。
健康保険の傷病手当金は、業務外の病気やけがで働けない期間の生活を支える制度です。