葬祭業の引き継ぎは、施行だけでなく地域の関係先や契約者との関係まで含みます。
引き継ぎ資料に含めるもの
担当中の施行
- 打ち合わせの内容と決定事項
- 見積の内訳と支払いの状況
- 遺族の要望と、伝えている見通し
- 寺院・僧侶の手配状況
- 火葬場・式場の予約状況
- 返礼品・料理の発注状況
遺族との約束事を引き継がないと、後任が同じ説明を求められて信頼を損ないます。
生前契約・互助会の会員
- 契約者の一覧と契約内容
- 直近の連絡履歴
- 会員から受けている要望
契約は会社と契約者の間のものです。担当者が変わることは会社から連絡してもらいます。個人的に連絡しないでください。
関係先との関係
- 寺院・神社・教会の連絡先と、これまでの経緯
- 火葬場の予約手順と担当者
- 生花・料理・返礼品の取引先
- 搬送を依頼する協力会社
葬祭業は地域の関係先との信頼で成り立つ部分が大きく、属人的になっている情報を残すことが引き継ぎの中心になります。
個人情報の扱い
遺族・契約者の情報は個人情報です。
- 引き継ぎ資料は会社が指定する方法で作成・保管する
- 個人のスマートフォンやPCに情報を残さない
- 退職後に契約者の連絡先を保有しない
退職後に自分の転職先へ顧客を誘導する行為は、契約違反になる可能性があります。雇用契約書や誓約書の内容を確認してください。
引き継ぎの進め方
- 1 上長に引き継ぎの範囲と方法を確認する
- 2 担当中の施行を優先して資料化する
- 3 後任が決まったら口頭でも申し送る
- 4 可能であれば後任と一緒に打ち合わせに入る回を設ける
引き継ぎを理由に退職日を延ばされたら
「後任が見つかるまで」と言われることがありますが、後任の確保は会社側の責任です。退職の意思表示が到達していれば、期間の定めのない雇用契約は2週間の経過で終了します。
引き継ぎ資料を作成して渡すという形で誠意を示したうえで、退職日は予定どおり進めて問題ありません。