退職届ビルダー

転職先が決まっていても離職票は必要か

退職の手続きで会社から「離職票は必要ですか」と聞かれることがあります。 離職票は失業保険を受け取るための書類なので、 転職先が決まっていて失業保険を受けないのであれば使う場面はありません。 制度上も辞退できます。ただし予定が変わったときに困るのは自分なので、 断る前に何が起きうるかを知っておいてください。

このページで参照している法令

  • 雇用保険法施行規則7条1項・3項(被保険者でなくなつたことの届出)
  • 雇用保険法施行規則16条(離職証明書の交付)
  • 雇用保険法施行規則17条(離職票の交付)
  • ハローワーク 雇用保険の具体的な手続き

制度上は辞退できる

会社は、従業員が退職したとき事実のあった日の翌日から起算して10日以内に 雇用保険被保険者資格喪失届をハローワークへ提出しなければなりません(雇用保険法施行規則7条1項)。 退職が離職によるものであれば、この届に「離職証明書」を添えるのが原則です。

この点について同規則7条3項は、資格喪失届を提出する際に被保険者が離職票の交付を希望しないときは、離職証明書を添えないことができると定めています。会社が「離職票は必要ですか」と聞くのは、この確認のためです。

離職証明書が添付されなければ離職票は作られません。 つまり「いりません」と答えると、離職票は交付されないことになります。

59歳以上は辞退できない

規則7条3項にはただし書があり、離職の日において59歳以上である被保険者についてはこの限りでないとされています。59歳以上の場合は本人が希望しなくても事業主は離職証明書を添える必要があり、 離職票が交付されます。

離職時の賃金が高年齢雇用継続給付の算定の基礎になるため、 本人の意思にかかわらず記録を残す仕組みになっています。

それでも受け取っておいたほうがよい理由

入社日までに予定が変わる可能性がある

内定取消し、入社直前の辞退、転職先の経営状況の変化など、退職後に前提が崩れることがあります。その時点から離職票を請求すると、受給開始がさらに遅れます

入社してすぐに離職した場合

転職先の雇用保険の加入期間が短くても、前職までの被保険者期間と通算できる場合があります。その判断にあたって前職の離職理由と賃金の記録が必要になります

離職理由の記載を確認できる

離職票には会社が記載した離職理由が印字されます。自己都合か会社都合かは失業保険の給付制限や給付日数に直結するため、内容を自分の目で確認する意味があります

離職票は転職先に提出する書類ではないため、 受け取ったからといって余計な手続きが増えるわけではありません。使わなければ保管しておくだけで済みます。

後から必要になったときは請求できる

一度「いりません」と答えた後で必要になっても、取得する方法はあります。

  1. 前職に対し、離職票の交付を請求するために離職証明書の交付を求める。 規則16条により、事業主はこれをその者に交付しなければならない
  2. 交付された離職証明書を添えて、ハローワークに離職票の交付を請求する
  3. 規則17条1項2号により、公共職業安定所長は離職票を交付しなければならない

会社を経由する分だけ時間はかかりますが、一度断ったから二度と取得できない、ということはありません。 なお、離職票を紛失・損傷した場合も、規則17条4項により再交付を申請できます。

請求しても会社が対応しない場合の進め方は離職票が届かない・もらえないときの対処法で解説しています。

離職票と混同されやすい書類

書類発行元使いみち
離職票ハローワーク(会社の手続きを経て交付)失業保険の受給手続きに使う
雇用保険被保険者証会社(在職中は会社が保管していることが多い)被保険者番号を転職先に引き継ぐために使う
退職証明書会社転職先の入社手続きなどで求められることがある
健康保険資格喪失証明書会社または健康保険の保険者国民健康保険への加入手続きに使う

転職先から「離職票を出してください」と言われた場合は、 雇用保険被保険者証や退職証明書と取り違えている可能性があります。 何のために必要なのかを確認してから用意してください。 転職先に出す書類の全体像は転職先に提出する書類一覧にまとめています。

よくある質問

Q. 離職票はいつ届きますか?

会社は退職の事実があった日の翌日から10日以内に資格喪失届を提出することとされています。 その後ハローワークでの処理を経て会社に離職票が届き、本人に渡されるため、 退職から2週間前後かかるのが一般的です。届かない場合の対処は離職票が届かないときの対処法をご覧ください。

Q. 転職までの数日間、失業保険は受け取れますか?

受け取れません。基本手当は就職しようとする意思と能力があるのに職業に就けない状態の人に 支給されるもので、受給手続きの後に7日間の待期期間もあります。 次の勤務先が決まっている短期間の空白では要件を満たしません。

Q. 離職票の離職理由が事実と違う場合はどうすればよいですか?

離職票には離職理由について本人が異議を申し立てる欄があります。 会社の記載に納得できない場合はハローワークに申し出てください。 自己都合か会社都合かで給付制限や給付日数が変わります。違いは自己都合退職と会社都合退職の違いで解説しています。

関連記事

退職届を今すぐ無料作成する

項目を入力するだけでPDFをダウンロード。会員登録不要。

無料で退職届を作成する