船員の退職は書面で申し入れる必要があります(船員法42条)。
まず「書面であること」が重要
船員法42条は「二十四時間以上の期間を定めて書面で解除の申入」と定めています。口頭では効力が生じません。
封筒の作法よりも、書面が確実に相手に届き、その記録が残ることが優先されます。
出典: 船員法42条
封筒の選び方
- 白无地の封筒を使います
- サイズは用紙に合わせます(B5なら長形4号、A4なら長形3号)
表の書き方
封筒の表の中央に「退職届」と縦書きします。
裏の書き方
裏の左下に、所属(船舶名・職名)と氏名を縦書きします。
○○丸 一等航海士
氏名
用紙の折り方
三つ折りが基本です。
- 1 用紙を下から3分の1上に折る
- 2 上から3分の1を重ねる
- 3 書き出しが右上に来る向きで封筒に入れる
乗船中に提出する場合
船内で船長を経由して会社に提出することがあります。提出の経路は会社の慣行に従ってください。
船内では封筒が手に入らないこともあります。その場合、封筒の形式にこだわる必要はありません。書面であること、日付が明確であること、控えを残すことが重要です。
郵送する場合
下船後に郵送する場合、次の形式にしてください。
- 退職届を入れた封筒(表に「退職届」、封をする)
- それを一回り大きい封筒に入れ、送付状を添える
- 宛先は会社(船舶所有者)の住所、宛名は代表者または人事担当
内容証明郵便を使えば、送った内容と到達した日が記録に残ります。
書面が届いたかどうかが争いになる可能性がある場合、内容証明郵便を強く推奨します。船員法42条は「解除の申入」の到達を前提としているため、届いた日の記録が意味を持ちます。
控えを必ず残す
提出前に、内容をコピーまたは撮影して控えを残してください。
- 提出した日付
- 受け取った相手(船長経由なら誰に渡したか)
- 郵送なら発送の記録
乗船中は写真で控えを残しておくのが現実的です。
日付の確認
書面に記載する「解除の効力が生じる日」が、提出日から24時間以上先であることを必ず確認してください。
実務上は、下船の予定に合わせてもっと先の日付になるのが通常です。