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辞める前に「休職」という選択肢

辞めるか続けるかの二択で考えていると、間にある選択肢が見えなくなります。 そのひとつが休職です。ただし休職は法律で保障された制度ではありません。 会社が就業規則で任意に設けるものなので、あるかないか、 どれくらいの期間かは会社によってまったく違います。

このページは労働基準法89条労働基準法施行規則5条健康保険法99条の条文に基づいています。休職の具体的な内容は会社ごとに違うため、 必ず自分の勤務先の就業規則を確認してください。

法律に「休職せよ」という規定はない

労働基準法は、年次有給休暇や産前産後の休業のように与えなければならない休みを定めています。 しかし休職についてはそうした規定がありません。 制度を設けるかどうかは会社の判断です。

一方で、制度を設ける場合には就業規則に書くことになります。 労働基準法89条10号は、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合には 就業規則に記載しなければならないとしており、 労働基準法施行規則5条1項11号は「休職に関する事項」を 労働条件の明示の対象として挙げています。

つまり制度があるなら必ずどこかに書いてあるということです。 就業規則か、休職規程という別規程か、労働条件通知書のいずれかを確認してください。 探し方は就業規則はどこで見られるかにまとめています。

就業規則で確認する5つ

1休職できる要件

勤続年数の条件が付いていることがあります。試用期間中は対象外という定めもよく見られます。

2休職期間の長さ

勤続年数によって3か月・6か月・1年などと変わる定め方が一般的です。延長の可否も確認します。

3休職中の賃金

無給とする会社が多くあります。無給なら傷病手当金の申請を並行して進めることになります。

4社会保険料の負担方法

無給でも保険料は発生します。会社に振り込むのか、復職後にまとめて精算するのかを確認します。

5期間満了時の扱い

復職できない場合に退職となるのか解雇となるのかは、就業規則の書き方で変わります。ここは必ず読んでおいてください。

休職と傷病手当金は別の制度

休職に入れば自動的にお金が入る、というものではありません。 傷病手当金は健康保険の給付で、申請しなければ支給されません。 業務外の病気やけがで働けず、連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかった場合に、 4日目以降について支給されます。

申請書には療養担当者(医師)の証明と事業主の証明が必要です。 記入漏れで返戻されることが多いため、傷病手当金の申請書の書き方を先に読んでおくと手戻りを減らせます。

休職してから辞める場合の順序

休職して回復しなかった場合でも、そこから退職する道は残っています。 むしろ休職を挟んだほうが選択肢が増えることがあります。

  • 傷病手当金は、要件を満たせば退職後も継続して受けられます
  • 働けない状態なら、失業保険は受給期間の延長を申請しておけます
  • 心身の状況による離職は、特定理由離職者に当たる可能性があります

退職後の継続給付には、退職日に出勤していないことなどの要件があります。傷病手当金は退職後も受け取れるで条件を確認してください。退職日の設定を誤ると受けられなくなります。

傷病手当金の額を確認する

標準報酬月額から1日あたりの金額と、通算1年6か月の支給期間、総額の目安を計算します。退職後も受け取れるかの判定にも対応しています。

傷病手当金を計算する

よくある質問

休職は法律で決まった制度ですか?

違います。労働基準法に休職を義務づける規定はありません。会社が任意に設ける制度です。ただし休職の定めを置く場合は、労働基準法89条10号の「当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項」として就業規則に記載することになり、労働基準法施行規則5条1項11号により労働条件の明示の対象にもなります。制度の有無と内容は、まず就業規則で確認してください。

休職中に給料は出ますか?

会社の定め次第です。無給とする会社が多く、その場合は健康保険の傷病手当金が生活を支える柱になります。傷病手当金は、業務外の病気やけがで働けず、連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかった場合に、4日目以降について支給されます。休職と傷病手当金は別の制度なので、休職に入ったからといって自動的に支給されるわけではありません。申請が必要です。

休職期間が満了したらどうなりますか?

多くの就業規則は、休職期間が満了しても復職できない場合に退職または解雇となる旨を定めています。この扱いは会社ごとに違うため、就業規則の該当条項を必ず確認してください。休職に入る前に、期間が何か月あるのか、勤続年数によって変わるのか、延長できるのかを把握しておくことが重要です。

休職中も社会保険料はかかりますか?

かかります。休職中も在籍している以上、健康保険と厚生年金保険の被保険者であり続けるため、保険料は発生します。給与が支払われない場合は給与から控除できないため、会社に振り込むなどの方法で本人が負担することになるのが一般的です。金額は在職中と同じなので、無給の期間に一定の支出が続く点は見込んでおく必要があります。

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