休診日でも入院動物の世話があり、実質的に休めていないという相談は動物病院で多いものです。
法定休日の考え方
労働基準法35条は、使用者は労働者に対して毎週少なくとも1回の休日を与えなければならないと定めています。4週間を通じて4日以上の休日を与える方法(変形休日制)も認められています。
休日に労働させる場合は、36協定の締結と割増賃金の支払いが必要です。
休診日の入院管理について
休診日に入院動物の世話のため出勤している場合、その時間は労働時間です。
- 「短時間だから」という理由で無給にすることはできません
- 法定休日の労働であれば割増賃金が必要です
- 振替休日を別の日に取得しているかを確認してください
確認すること
- 就業規則で休日がどう定められているか
- 実際に休日が確保されているか
- 休日出勤した分の割増賃金または振替休日があるか
「休診日に交代で出勤しているが手当も振替もない」という状態が続いているなら、労働基準監督署に相談する対象です。
有給休暇の消化
年次有給休暇は、雇入れの日から6か月継続勤務し全労働日の8割以上出勤していれば付与されます。パート・アルバイトにも所定労働日数に応じて比例付与されます。
退職前に消化する手順
- 1 残日数を確認する(給与明細に記載がない場合は院長または事務に確認)
- 2 退職日から逆算して消化できる日程を組む
- 3 院長に有給消化の希望を伝える
退職日を先に確定させると、有給を消化する余地がなくなります。
拒否された場合
年次有給休暇は労働者が請求する時季に与えなければならないものです。会社には時季変更権がありますが、退職日より後に変更する余地がないため、退職時の有給消化については実質的に行使できないと考えられています。
「人手が足りないから」という理由で拒否することはできません。
拒否された場合は、書面で有給取得を申請し、総合労働相談コーナーまたは労働基準監督署に相談してください。
年5日の時季指定義務
年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者については、使用者は年5日について時季を指定して取得させなければならないとされています。取得実績がまったくない場合、使用者の義務が果たされていない可能性があります。
少人数だからこそ記録を残す
小規模な病院では勤怠管理が曖昧なことがあります。タイムカードがない場合は、出退勤の時刻を自分で記録してください。有給の残日数や休日出勤の実績を主張する根拠になります。