船員には陸上の労働者にない書類があります。退職時に確実に手元に戻す必要があります。
船員手帳(船員法50条)
船員は、国土交通大臣が交付する船員手帳を受有しなければならない。
2 船長は、海員の乗船中その船員手帳を保管しなければならない。
条文にあるとおり、乗船中は船長が保管します。これは法律上の義務です。
出典: 船員法50条1項・2項
退職時に必ず返却を受ける
船員手帳には、身分関係事項のほか、船内における職務、雇入期間その他の勤務に関する事項が記載されます(同条4項)。
つまり自分の乗船履歴が記録された書類です。次の就職で乗船経験を証明する材料になります。
下船時・退職時に必ず返却を受けてください。
同条5項により、船員手帳の二重受有の禁止、記載事項の訂正に係る申請義務、返還の手続きについて船員および船長その他他人の船員手帳を保管する者が遵守すべき事項は政令で定められています。
返してもらえないとき
船員手帳は本人のものです。返却を拒む理由はありません。
書面で返却を求め、それでも応じなければ地方運輸局の船員労務官に相談してください。
海技免状
船舶職員及び小型船舶操縦者法に基づく海技免状は、船舶職員として乗り組むために必要な資格です。
海技免状には有効期間があり、更新の手続きが必要です。更新の要件(乗船履歴、講習の受講、身体検査など)は免状の種類によって異なります。
退職して乗船から離れる場合、更新の要件を満たせるかを事前に確認してください。
- 免状の有効期限
- 更新に必要な要件
- 手続きの窓口(地方運輸局)
乗船履歴が要件になっている場合、陸上勤務が続くと更新が難しくなることがあります。詳細は地方運輸局に確認してください。
その他の証明書
船員には、船員法・関係法令に基づく各種の証明書があります。
- 健康証明書
- 各種の訓練の修了証(消火、救命、その他の資格証明)
- 特定の設備に関する資格
これらも会社が保管している場合があります。退職時に一覧にして返却を受けてください。
退職前に控えておくこと
- 船員手帳の番号
- 海技免状の種類、番号、有効期限
- 乗船した船舶の名称、総トン数、職名、乗船期間
- 取得している訓練修了証の一覧と有効期限
乗船履歴は次の就職で最も重要な情報です。船員手帳を受け取ったら、内容を確認してください。
返却物の記録
返却を受けたもの、返却したものは、リストにして受領のサインをもらってください。