船員の退職は、下船のタイミングで手続きが集中します。
退職の意思を伝えてから下船まで
- 会社(海務・人事)に退職の意向を伝える
- 下船の港と時期を協議する
- 船員法42条に基づく書面を作成する(24時間以上の期間を定める)
- 引き継ぎ書の作成
- 未消化の有給休暇の日数と支払いの確認(船員法78条2項)
- 送還の対象になるかの確認(船員法47条)
- 失業手当・雇止手当の該当の確認(船員法45条・46条)
下船時に必ず受け取るもの
- 船員手帳(船員法50条2項により乗船中は船長が保管。乗船履歴が記録されています)
- 海技免状の原本(会社が保管している場合)
- 訓練の修了証
- 健康証明書
船を降りた後に受け取るのは非常に手間がかかります。下船時に済ませてください。
私物
すべて持ち帰ってください。船が動いている以上、後から取りに行くことはほぼできません。
返却するもの
- 会社から貸与された物品
- 作業服、保護具
- 船内の鍵
- 貸与された端末
返却物はリストにして、受領のサインをもらってください。
退職後に受け取るもの
- 源泉徴収票(所得税法226条により、退職の日以後1か月以内に交付)
- 離職票(雇用保険の手続きに必要。船員保険・雇用保険の扱いを会社に確認してください)
- 退職証明書(必要な場合)
退職後の手続き
医療保険
船員は船員保険に加入しているのが通常です。退職後の選択肢と手続きは、全国健康保険協会(船員保険部)に確認してください。
陸上の健康保険とは制度が異なるため、任意継続の可否や期限も含めて個別に確認が必要です。
年金
厚生年金から国民年金への切り替えが必要になる場合があります。市区町村の窓口で手続きします。
失業給付
船員の失業給付の取り扱いについて、ハローワークと、船員の職業紹介を扱う窓口のどちらで手続きするかを確認してください。
船員法上の失業手当(45条)・雇止手当(46条)とは別の制度です。混同しないでください。
住民税
退職の時期によって、一括徴収されるか自分で納付するかが変わります。
確定申告
年内に再就職しない場合は、翌年に自分で確定申告をします。
海技免状の維持
有効期限を確認し、更新の要件を地方運輸局に確認してください。乗船から離れると要件を満たせなくなることがあります。
相談先
- 地方運輸局の船員労務官(船員法に関すること)
- 全国健康保険協会 船員保険部(船員保険に関すること)