初めての乗船で「合わない」と感じることは、珍しいことではありません。
何に困っているかを分ける
- 船酔いなど身体が慣れない
- 船内の人間関係
- 当直のリズム
- 家族と離れること
- 仕事の内容そのもの
身体が慣れるかどうかは時間で解決することがありますが、その他は別の問題です。
船酔い
多くの場合、乗船を重ねると軽減します。ただし、日常の業務に支障が出るほど続く場合は、船医や下船時に医療機関に相談してください。
まず船長・先輩に相談する
船内は閉じた環境ですが、同じ経験をした人が必ずいます。一人で抱えないでください。
相談しにくい事情がある場合は、下船時に会社の担当に相談してください。
期間の定めのある契約の場合
期間の定めのある雇入契約は、原則として期間の満了で終了します。期間の途中で解除できるのは、船員法41条1項の事由に該当する場合です。
次の契約更新のタイミングが、最も混乱の少ない区切りです。
期間の定めのない契約の場合
船員法42条により、24時間以上の期間を定めて書面で解除の申入れをすれば、その期間の満了時に終了します。
ただし、実際に下船できるのは次の入港時です。
出典: 船員法42条
養成費用の返還を言われたら
船員法33条は次のように定めています。
船舶所有者は、雇入契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
「○年以内に辞めたら○万円」という取り決めは、この規定に触れる可能性があります。
署名した書面を確認してください。控えがない場合は退職前にコピーをもらってください。
請求された場合、その場で同意せず、地方運輸局の船員労務官または弁護士に相談してください。
出典: 船員法33条
体調を崩している場合
眠れない、食べられないといった状態が続いている場合は、辞める判断より先に受診してください。下船時に必ず医療機関にかかってください。
辞める前に確認しておくこと
- 雇入契約の内容(船員法32条により書面が交付されているはずです)
- 契約に期間の定めがあるか
- 有給休暇の残日数(船員法78条2項により未消化分の支払いがあります)
- 船員手帳の所在(乗船中は船長が保管)
- 海技免状の所在と有効期限
- 養成費用に関する取り決めの有無
短期間での退職は次に響くか
職務経歴書には正直に書くのが基本です。船員手帳に乗船履歴が記録されるため、経歴を偽ることはできません。
面接では次の点を説明できるようにしてください。
- なぜこの仕事を選んだのか
- なぜ短期間で辞めることになったのか(事実ベースで)
- 次の職場に何を求めるのか
相談先
- 船内では船長・先輩
- 会社の海務・人事担当
- 地方運輸局の船員労務官