リハビリテーションは身体を使う仕事です。負担が蓄積しやすい職種です。

起きやすい不調

腰痛

移乗の介助、立位や歩行の訓練での支持、床上動作の指導など、腰への負担が蓄積します。慢性化する前に整形外科を受診してください

手・指の不調

徒手的な介入を続けることで、腱鞘炎や関節の痛みが出ることがあります。

声の不調(言語聴覚士)

発声・構音の訓練で声を使う機会が多く、声帯に負担がかかることがあります。嗄声が続く場合は耳鼻咽喉科を受診してください。

業務が原因なら労災の可能性

業務が原因で健康を害した場合、労災保険の対象になる可能性があります

労災保険が適用されると、治療費の自己負担がなくなり、休業した期間について休業補償給付が受けられます。健康保険で治療を受けると、後から切り替えの手続きが必要になります

「このくらいで労災は大げさ」と考えて健康保険で受診してしまうことがありますが、業務が原因の負傷・疾病は労災です。まず医師に業務との関連を伝えてください。

判断に迷う場合は労働基準監督署に相談してください。

介助の場面での負傷

移乗の介助中に患者を支えて腰を痛めた、転倒しそうな患者を支えて負傷したといった場合、業務中の負傷として労災の対象になります

その場で報告し、記録を残してください。後から申し出ると、業務との関連の立証が難しくなります。

業務の調整という選択肢

身体的な負担が続く場合、退職の前に次を検討できます。

  • 担当する患者の重症度の調整
  • 移乗介助が多い患者の分担
  • 領域の変更(急性期から生活期へ、小児領域へなど)
  • 福祉用具・リフトの導入を提案する

「自分の技術が未熟だから」ではなく、環境の問題として捉えてください

退職の前に休職を検討する

休職の制度があるかを就業規則で確認してください。

傷病手当金

業務外の病気やケガで働けない場合、健康保険の傷病手当金の対象になります。1日あたりの金額は、支給開始日以前の直近12か月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2です。支給される期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月です。

連続する3日間の待期を満たし、4日目以降の休んだ日が対象になります。待期には有給休暇や土日祝も含まれます。

退職後も受け取れる場合があります。退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あり、退職日の前日までに連続3日以上休業していて、退職日も休業していることが条件です。退職日に挨拶で出勤すると受けられなくなるため注意してください。

業務が原因の場合は労災保険の側で検討します

出典: 全国健康保険協会「傷病手当金」

相談先

  • 産業医(施設にいる場合)
  • 労働基準監督署(業務が原因の場合)
  • 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)