検査部門が外部委託になる、病院が統廃合される、といった事情で退職に至ることがあります。この場合、離職理由の扱いが自己都合とは変わる可能性があります。

離職理由は失業保険に影響する

離職理由によって、失業保険(雇用保険の基本手当)の給付制限の有無と給付日数が変わります。

  • 会社都合(特定受給資格者など): 給付制限がなく、給付日数が手厚くなる
  • 自己都合: 給付制限がかかり、給付日数が少なくなるのが原則

この違いは受け取れる総額に大きく影響します

該当し得るケース

  • 病院・診療所の閉鎖
  • 検査部門の廃止、外部委託化に伴う人員整理
  • 経営の悪化による人員整理
  • 事業所の移転により通勤が困難になった
  • 退職勧奨に応じた

「自分から辞めると言った」形になっていても、経緯によっては会社都合と判断されることがあります

退職勧奨と自己都合は違う

会社から退職を勧められて応じた場合、それは退職勧奨です。自分の意思で申し出た自己都合退職とは経緯が異なります。

「円満に辞めてほしい」「自己都合で出してほしい」と言われることがありますが、事実と異なる離職理由に安易に同意しないでください

確認すること

退職届の書き方

会社都合であれば、「一身上の都合により」とは書きません。そもそも退職届の提出が必要かを確認してください

会社都合の退職で「一身上の都合」と書いた書面を出すと、自己都合の証拠として扱われる可能性があります。

離職票の離職理由欄

離職票が届いたら、離職理由欄を必ず確認してください

事業主が記載した離職理由に、本人が異議を申し立てる欄があります。事実と違う場合は、署名する前に確認し、異議がある旨を記載してください

すでに提出されている場合でも、ハローワークに異議を申し立てることができます

記録を残す

  • 委託化や閉鎖について説明を受けた日時と内容
  • 退職を勧められた経緯
  • 配置転換の提案があったか、その内容
  • やり取りした書面やメール

これらは離職理由を判断する材料になります

転籍を打診された場合

検査部門が委託になり、受託会社への転籍を打診されることがあります

確認すべき点。

  • 雇用条件(給与、勤務時間、休日、退職金)がどう変わるか
  • 勤続年数が引き継がれるか
  • 退職金の扱い(いったん精算されるのか、通算されるのか)
  • 断った場合にどうなるか

転籍は新たな雇用契約です。条件を書面で確認してください

断った結果として退職に至る場合、その離職理由の扱いも確認が必要です。

相談先

  • ハローワーク(離職理由について)
  • 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)
  • 労働組合(ある場合)

離職理由は後から変えるのが難しいため、退職の前後で確認してください