検査部門・放射線部門では、当直や待機の体制が組まれていることがあります。
労働時間とは
労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいいます。名目上の休憩や仮眠であっても、実際には業務から離れられない状態であれば労働時間です。
当直の扱い
当直として院内に泊まる場合、その時間が労働時間にあたるかは実態によります。
- 呼び出しに応じて業務を行っている時間は労働時間
- 待機している時間も、院内に拘束されているのであれば労働時間と評価され得る
呼び出しの回数と対応時間を記録してください。「当直手当」として一定額が支払われているだけで、実際の労働時間に対する賃金が支払われていない場合があります。
オンコール(待機)の扱い
自宅などで待機し、呼び出しがあれば出勤する体制の場合、判断は分かれます。
- 呼び出しを受けて実際に業務を行った時間は労働時間です
- 待機している時間そのものが労働時間にあたるかは、拘束の程度によります
拘束の程度を判断する要素には、次のようなものがあります。
- 待機中に自由に行動できるか(外出、飲酒、遠出の制限があるか)
- 呼び出しから何分以内に到着することが求められているか
- 呼び出しの頻度
待機中の制約が強いほど、労働時間と評価される可能性が高くなります。
記録を残す
- 当直・待機の日
- 呼び出しを受けた時刻と対応した時間
- 呼び出しの内容(患者が特定できない範囲で)
- 待機中に受けている制約
手帳やスマートフォンのメモで構いません。未払い賃金を請求する場合、記録の有無で結果が変わります。
深夜割増
労働基準法37条4項は、午後10時から午前5時までの間に労働させた場合、通常の賃金の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないと定めています。
当直中に呼び出されて対応した時間が深夜帯であれば、深夜割増の対象です。給与明細で確認してください。
出典: 労働基準法37条4項
休憩
労働基準法34条は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を、労働時間の途中に与えなければならないと定めています。休憩時間は自由に利用させなければなりません。
出典: 労働基準法34条
体調への影響
当直明けにそのまま日勤に入る体制が続くと、体調に影響が出ます。
- 明けの日も回復しきらない
- 業務中に強い眠気を感じる
- 睡眠のリズムが戻らない
検査や撮影の精度は安全に直結します。我慢せず、産業医や医療機関に相談してください。
相談先
労働基準監督署、総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)