検査・放射線の業務は装置と記録の管理が中心にあります。引き継ぎでは、その周期を見える形にすることが重要です。
装置の管理
- 担当している装置の一覧
- 保守点検の周期と次回の予定
- 保守業者の連絡先と契約の内容
- 過去の故障・修理の履歴
- 消耗品の交換周期と発注先
「次の点検がいつか」を明記してください。ここが抜けると後任が困ります。
精度管理
- 内部精度管理の手順と頻度
- 管理試料の取り扱い
- 外部精度管理調査への参加状況と提出時期
- 管理限界を外れたときの対応手順
- 記録の保管場所
外部精度管理調査は提出の期限があります。時期が近い場合は必ず引き継いでください。
試薬・消耗品
- 在庫の状況
- 発注の周期と発注先
- 有効期限の管理方法
- 保管条件(冷蔵・冷凍が必要なもの)
検査項目・撮影プロトコル
- 実施している検査項目の一覧
- 外注に出している項目と委託先
- 基準値の設定とその根拠
- 撮影条件・プロトコルの設定(放射線部門)
放射線部門で追加して確認すること
- 個人線量計の管理
- 放射線業務従事者の登録状況
- 装置ごとの線量管理
- 品質管理の記録
患者情報は持ち出さない
- 検査結果、レポート、画像データ
- 症例のスクリーンショット
守秘義務は臨床検査技師等に関する法律19条、診療放射線技師法29条により、資格者でなくなった後も続きます。
私物の端末に保存したものがある場合は、退職前に削除してください。
返却するもの
- 白衣、名札
- 職員証、入退室のカード
- 貸与された端末、パソコン
- 個人線量計
- 免許証の原本(勤務先が保管している場合)
- 健康保険証(退職日まで使用)
返却物はリストにして、受領のサインをもらっておくと確実です。
受け取るもの
- 免許証の原本
- 被ばく線量の記録(受け取れるか確認してください)
- 健康診断の記録
- 離職票、雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票(所得税法226条により、退職の日以後1か月以内に交付)
- 退職証明書(必要な場合)
引き継ぎが終わらないと言われたら
引き継ぎが終わらないことを理由に退職を拒むことはできません。期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により解約の申入れから2週間の経過で退職できます。
引き継ぎ書を作成し、提出した記録を残しておいてください。