同じ医療技術職でも、臨床検査技師と診療放射線技師では法律上の位置づけが違います。転職の選択肢に関わるため、押さえておいてください。

臨床検査技師は名称独占

臨床検査技師等に関する法律2条は次のように定めています。

この法律で「臨床検査技師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、臨床検査技師の名称を用いて、医師又は歯科医師の指示の下に、人体から排出され、又は採取された検体の検査として厚生労働省令で定めるもの(以下「検体検査」という。)及び厚生労働省令で定める生理学的検査を行うことを業とする者をいう。

さらに同法20条は次のように定めています。

臨床検査技師でない者は、臨床検査技師という名称又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。

禁じられているのは名称の使用です。これを名称独占といいます。

出典: 臨床検査技師等に関する法律2条・20条

診療放射線技師は業務独占

診療放射線技師法24条は次のように定めています。

医師、歯科医師又は診療放射線技師でなければ、第二条第二項に規定する業をしてはならない。

こちらは名称ではなく業務そのものが制限されています。これを業務独占といいます。

出典: 診療放射線技師法24条

診療放射線技師には場所と指示の制限もある

診療放射線技師法26条は次のように定めています。

診療放射線技師は、医師又は歯科医師の具体的な指示を受けなければ、放射線の人体に対する照射をしてはならない。

2 診療放射線技師は、病院又は診療所以外の場所においてその業務を行つてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。(以下、出張して百万電子ボルト未満のエネルギーを有するエックス線を照射する場合など)

場所の制限があります。この点は、転職先を考えるときに関わってきます。

出典: 診療放射線技師法26条

転職への影響

業務独占である診療放射線技師は、その業務ができる人が法律上限られているため、医療機関での需要が安定しています。一方で、業務を行える場所にも制限があります。

臨床検査技師は名称独占であり、検査センターや企業の研究部門など、医療機関以外でも知識と経験を活かせる場が広くあります。

どちらが有利ということではなく、選択肢の広がり方が違います

免許は退職しても失効しない

どちらも厚生労働大臣の免許であり、退職しても失効しません。更新の必要もありません。

免許証の所在を確認する

勤務先が免許証の原本を保管している場合があります。退職時に必ず返却を受けてください。両方の資格を持っている場合は、それぞれ確認してください。