検査や撮影を通じて患者の情報に触れる職種であるため、守秘義務は退職しても消えません。

臨床検査技師等に関する法律19条

臨床検査技師は、正当な理由がなく、その業務上取り扱つたことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。臨床検査技師でなくなつた後においても、同様とする。

出典: 臨床検査技師等に関する法律19条

診療放射線技師法29条

診療放射線技師は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。診療放射線技師でなくなつた後においても、同様とする。

出典: 診療放射線技師法29条

どちらも「でなくなった後も」と明記されている

退職しても、免許を返上しても、守秘義務は続きます。「もう辞めたから」という理由は通りません。

実際に気をつけること

検査データ・画像の持ち出し

  • 検査結果、レポート、画像データ
  • 症例のスクリーンショット
  • 患者が特定できる情報を含む記録

これらを持ち出すことはできません。「自分が担当した症例だから」「勉強のため」という理由も同じです。

私物のスマートフォンやパソコンに保存したものがある場合は、退職前に削除してください

学会発表や論文

在職中に取り組んでいた研究がある場合、退職後の扱いを確認してください。

  • データの所有と管理の主体
  • 施設の倫理委員会の承認の範囲
  • 共同研究者との取り決め
  • 施設名の使用

退職後に自分の判断だけで発表を進めることはできません。所属していた施設と確認してください。

転職の面接

前職の経験を説明する際、特定の患者の症例に触れることはできません

説明できるのは、扱った検査の種類、装置、件数の規模といった一般的な範囲です。

SNS

医療機関に勤務していることを明かして発信している場合、退職後も含めて患者情報に触れないよう注意してください。

個人情報の保護

守秘義務とは別に、個人情報の保護に関する法令や、施設の規程があります。署名した誓約書の内容を確認してください

控えを持っていない場合は、退職前にコピーをもらってください。

退職後に問い合わせが来たら

過去の検査について問い合わせが来ることがあります。自分で回答せず、施設の記録を確認してもらうよう案内してください