退職して自分の院を開く場合、施術所の届出が必要です。期限が短いため、事前に把握しておいてください。

柔道整復師法19条

施術所を開設した者は、開設後十日以内に、開設の場所、業務に従事する柔道整復師の氏名その他厚生労働省令で定める事項を施術所の所在地の都道府県知事に届け出なければならない。その届出事項に変更を生じたときも、同様とする。

2 施術所の開設者は、その施術所を休止し、又は廃止したときは、その日から十日以内に、その旨を前項の都道府県知事に届け出なければならない。休止した施術所を再開したときも、同様とする。

出典: 柔道整復師法19条

あはき法9条の2

はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧の施術所についても、同じく開設後10日以内の届出が定められています。休止・廃止も10日以内です。

出典: あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律9条の2

「開設してから10日以内」である点に注意

事前の許可ではなく、開設後の届出です。ただし、開設してから慌てて手続きすると期限に追われます。事前に管轄の保健所に相談し、必要な書類を確認しておいてください。

届出先は施術所の所在地の都道府県知事です。実際の窓口は保健所になるのが通常です。

構造設備の基準

柔道整復師法20条は、施術所の構造設備が厚生労働省令で定める基準に適合しなければならないこと、開設者が衛生上必要な措置を講じなければならないことを定めています。

出典: 柔道整復師法20条

物件を決める前に、基準を満たせるかを保健所に確認してください。契約してから基準を満たさないと分かると、損害が大きくなります。

受領委任の取扱い

健康保険の受領委任の取扱いを行う場合、施術管理者としての要件(実務経験や研修の修了)が定められています。要件と手続きは厚生労働省および地方厚生局の案内で確認してください。

要件を満たしていないと、開業しても受領委任の取扱いができません。開業を考え始めた段階で確認しておくべき事項です。

退職前に準備できること

  • 管轄の保健所への事前相談
  • 構造設備の基準の確認
  • 受領委任の施術管理者の要件の確認
  • 開業資金と物件の検討

在職中にできるのは情報収集までです。前の院の患者に営業をかけることや、在職中に自分の院の営業を始めることは、競業避止や守秘義務の問題になります。

前の院との関係

競業避止の条項がある場合、退職後に近隣で開業することが問題になり得ます。署名した書面を確認し、判断に迷う場合は弁護士に相談してください