保険を使った施術を行う場合、受領委任の取扱いが関わってきます。退職や開業のときに確認しておくべき点を整理します。
受領委任の取扱いとは
患者が施術を受けたとき、本来は患者がいったん全額を支払い、後から保険者に療養費を請求する(償還払い)のが原則です。
受領委任の取扱いは、患者が一部負担金だけを支払い、残りを施術所が保険者に請求する仕組みです。患者にとっては窓口負担が軽くなるため、多くの施術所がこの取扱いを行っています。
施術管理者の要件
受領委任の取扱いを行う施術所には、施術管理者を置くこととされています。柔道整復師については、施術管理者になるための要件として実務経験と研修の修了が定められています。
要件の内容と手続きは、厚生労働省および地方厚生局の案内で確認してください。制度は改正されることがあるため、開業を考えた時点の最新の情報を確認する必要があります。
退職するときに確認すること
自分が施術管理者だった場合
施術管理者として登録されている場合、退職に伴って変更の手続きが必要です。院と地方厚生局への手続きがどうなるかを、退職前に確認してください。
手続きが済まないまま退職すると、院にも自分にも不都合が生じます。
勤務者として登録されている場合
受領委任の取扱いを行う施術所では、勤務する施術者についても届け出がされています。退職に伴う手続きは院が行うのが通常ですが、確認しておいてください。
開業するときに確認すること
開業して受領委任の取扱いを行うには、施術管理者としての要件を満たしている必要があります。
要件を満たしていないと、開業しても受領委任の取扱いができません。窓口で全額を預かる形になり、患者にとっての利便性が下がります。
- 実務経験の期間は足りているか
- 研修は修了しているか
- 必要な手続きと期間はどれくらいか
開業を考え始めた段階で確認してください。要件を満たすのに時間がかかる場合、開業の時期そのものを調整する必要があります。
保険請求の適正化
療養費の支給については、支給の対象となる範囲が定められています。対象外のものを保険で請求することはできません。
退職にあたって、自分が関わった請求に不適切なものがあると感じている場合は、慎重に対応してください。判断に迷う場合は、地方厚生局または弁護士に相談してください。
確認先
- 厚生労働省(療養費・受領委任に関する通知)
- 地方厚生局(管轄の窓口)
- 都道府県の担当課
制度は改正されるため、必ず現時点の公式情報で確認してください。