給食の現場では、施設に所属している場合と、給食受託会社に所属して施設に配属されている場合があります。この違いが退職の手続きに直結します。

まず自分の雇用主を確認する

給与を支払っているのが誰かが雇用主です。雇用契約書、労働条件通知書、給与明細で確認してください。

  • 直営: 病院・介護施設・学校などの施設が雇用主
  • 委託: 給食受託会社が雇用主で、施設に配属されている

委託の場合、日々の業務は施設の中で行いますが、雇用契約の相手方は受託会社です。

退職を伝える相手

退職届の宛名は雇用主(受託会社の代表者)です。施設の栄養科長や施設長ではありません。

ただし、実務上は次の順序で進めるのが円満です。

  1. 1 受託会社の直属の上司(現場責任者、エリアマネージャーなど)に伝える
  2. 2 会社の人事担当と退職日・手続きを確認する
  3. 3 退職届を提出する
  4. 4 施設側への伝え方は会社と相談する

施設の担当者に先に伝えると、会社を通さずに話が進んで混乱することがあります。順序に注意してください。

板挟みになりやすい構造

委託の現場では、次のような板挟みが起きやすくなります。

  • 施設からは献立や対応の要望が来る
  • 会社からは人員と原価の制約がかかる
  • どちらの指示にも従う立場だが、権限は限られている

この構造そのものが退職の理由になることは珍しくありません。自分の能力の問題ではなく、立場の問題である場合があります。

偽装請負が疑われる場合

業務委託や請負の契約であるにもかかわらず、施設の職員から直接、日常的な業務の指示を受けている場合、労働者派遣法上の問題(いわゆる偽装請負)が生じている可能性があります。

判断は個別の実態によります。疑問がある場合は、都道府県労働局の需給調整事業部門または総合労働相談コーナーに相談してください

施設への引き継ぎ

退職にあたって、施設側にも引き継ぐべき情報があります。

  • 利用者・患者ごとの食種と禁止食品
  • アレルギーの情報
  • 対応が途中の個別対応

これらは施設の記録として残すものです。自分の控えとして持ち帰らないでください。個人情報にあたります。

契約が終了する場合

受託契約が終了して配置転換になる場合、それは会社都合の異動です。それに伴って退職する場合、離職理由が自己都合になるのか会社都合になるのかは、経緯によって変わります

離職理由は失業保険の給付日数や給付制限に影響します。離職票の離職理由欄は必ず確認してください