退職や転職を考えるとき、まず自分が持っている免許の性質を押さえておくと判断がしやすくなります。

栄養士と管理栄養士は免許を出す人が違う

栄養士法1条は次のように定めています。

この法律で栄養士とは、都道府県知事の免許を受けて、栄養士の名称を用いて栄養の指導に従事することを業とする者をいう。

2 この法律で管理栄養士とは、厚生労働大臣の免許を受けて、管理栄養士の名称を用いて、傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導、個人の身体の状況、栄養状態等に応じた高度の専門的知識及び技術を要する健康の保持増進のための栄養の指導並びに特定多数人に対して継続的に食事を供給する施設における利用者の身体の状況、栄養状態、利用の状況等に応じた特別の配慮を必要とする給食管理及びこれらの施設に対する栄養改善上必要な指導等を行うことを業とする者をいう。

栄養士は都道府県知事の免許、管理栄養士は厚生労働大臣の免許です。この違いは、住所変更や再交付の手続きの窓口にも関わります。

出典: 栄養士法1条

免許の取り方も違う

栄養士法2条が定めています。

  • 栄養士: 厚生労働大臣の指定した養成施設で2年以上必要な知識・技能を修得した者に、都道府県知事が与える
  • 管理栄養士: 管理栄養士国家試験に合格した者に、厚生労働大臣が与える

出典: 栄養士法2条

名称独占であって業務独占ではない

栄養士法6条は次のように定めています。

栄養士でなければ、栄養士又はこれに類似する名称を用いて第一条第一項に規定する業務を行つてはならない。管理栄養士でなければ、管理栄養士又はこれに類似する名称を用いて第一条第二項に規定する業務を行つてはならない。

禁じられているのは、免許がないのにその名称を用いて業務を行うことです。これを名称独占といいます。

出典: 栄養士法6条

なお、施設の種類によっては、法令上、栄養士や管理栄養士の配置が求められる場合があります。配置基準は施設の根拠法令によって異なるため、転職先の施設について個別に確認してください

免許は退職しても失効しない

免許は本人に与えられたものです。退職しても失効しません。転職先でそのまま使えます。

免許証の所在を確認する

勤務先が免許証の原本を保管している場合があります。退職時に必ず返却を受けてください。

免許証は本人のものです。返却を拒む理由はありません。

住所や氏名が変わっている場合

結婚などで氏名が変わっている、引っ越して住所が変わっている場合、名簿の訂正の手続きが必要になることがあります。

  • 栄養士: 免許を受けた都道府県の窓口
  • 管理栄養士: 厚生労働省の手続き

窓口が違うため、両方持っている場合はそれぞれ確認してください。退職して時間ができたときに整理しておくと、転職先での提出がスムーズです。

控えておくこと

  • 免許の登録番号と登録年月日
  • 免許を受けた都道府県(栄養士の場合)
  • 担当した施設の種類と献立の食数規模
  • 受講した研修の履歴

勤務先の記録からしか確認できない情報は、在職中に控えておいてください