栄養士は献立作成だけでなく、調理や配膳に入ることも多く、身体への負担が蓄積しやすい職種です。
起きやすい不調
腰痛
大量調理では重い鍋や食材を扱います。中腰の作業も多く、腰への負担が蓄積します。慢性化する前に整形外科を受診してください。
熱環境による負担
厨房は高温多湿になりやすい環境です。夏場は特に、脱水や熱中症のリスクがあります。
厚生労働省は職場における熱中症予防の対策を示しています。作業環境の管理、休憩の確保、水分・塩分の補給といった対策が取られているかを確認してください。
手荒れ
洗浄や消毒で手を使う機会が多く、手荒れが慢性化することがあります。悪化すると業務そのものが難しくなります。
切創・火傷
調理器具による傷は日常的に起こり得ます。業務中の負傷は労災の対象です。
業務が原因なら労災の可能性
業務が原因で健康を害した場合、労災保険の対象になる可能性があります。
労災保険が適用されると、治療費の自己負担がなくなり、休業した期間について休業補償給付が受けられます。健康保険で治療を受けると、後から切り替えの手続きが必要になります。
「このくらいで労災は大げさ」と考えて健康保険で受診してしまうことがありますが、業務中や業務が原因の負傷・疾病は労災です。まず医師に業務との関連を伝えてください。
判断に迷う場合は労働基準監督署に相談してください。
退職の前に休職を検討する
休職の制度があるかを就業規則で確認してください。
傷病手当金
業務外の病気やケガで働けない場合、健康保険の傷病手当金の対象になります。1日あたりの金額は、支給開始日以前の直近12か月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2です。支給される期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月です。
連続する3日間の待期を満たし、4日目以降の休んだ日が対象になります。待期には有給休暇や土日祝も含まれます。
退職後も受け取れる場合があります。退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あり、退職日の前日までに連続3日以上休業していて、退職日も休業していることが条件です。退職日に挨拶で出勤すると受けられなくなるため注意してください。
業務が原因の場合は労災保険の側で検討します。
出典: 全国健康保険協会「傷病手当金」
配置の変更という選択肢
調理業務が身体的に難しくなった場合でも、献立作成、栄養指導、事務といった業務があります。退職を決める前に、担当の変更が可能かを相談してください。
相談先
- 産業医(会社にいる場合)
- 労働基準監督署(業務が原因の場合)
- 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)