鉄道の勤務では、所定の始業時刻の前後に業務が発生しやすい構造があります。
問題になりやすい時間
始業前の点呼・準備
出勤後の点呼、アルコール検査、乗務の引き継ぎ、行路の確認といった時間は業務です。所定の始業時刻より前に行われている場合、その時間の扱いを確認してください。
終業後の後始末
乗務終了後の報告、記録の作成、片づけの時間も業務です。
制服への着替え
業務に必要な準備として位置づけられている場合、労働時間にあたり得ます。
仮眠の中断
泊まり勤務の仮眠中に呼び出されて対応した場合、その時間は労働時間です。中断された日を記録してください。
折り返しの待機
指定された場所を離れられない待機は、休憩ではなく手待ち時間として労働時間にあたり得ます。
研修・訓練
所定労働時間外の研修や訓練が事実上強制されている場合、労働時間にあたる可能性があります。
請求するために必要な記録
- 出退勤の記録(自分で付けたメモでも意味があります)
- 行路の内容と実際の乗務時間
- 点呼・準備・後始末の時刻
- 仮眠が中断された日と時間
- 給与明細
記録は退職前に手元にコピーしておいてください。退職後は社内システムにアクセスできません。
時効
賃金の消滅時効は、労働基準法115条により当分の間3年です(退職手当は5年)。古い分から順に時効になっていくため、心当たりがあるなら早めに動いてください。
出典: 労働基準法115条・附則143条3項
深夜割増
労働基準法37条4項は、午後10時から午前5時までの間に労働させた場合、通常の賃金の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないと定めています。
泊まり勤務では深夜帯の労働が発生します。深夜割増が適切に支払われているかを給与明細で確認してください。
出典: 労働基準法37条4項
進め方
- 1 記録を整理し、未払いと考える金額を計算する
- 2 会社に書面で請求する
- 3 応じない場合、労働基準監督署に申告する、または弁護士に相談する
在職中でも退職後でも請求できます。
相談先
- 労働基準監督署
- 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)
- 労働組合(ある場合)
- 法テラス