鉄道の職務では、人身事故をはじめとする強い出来事に接することがあります。
反応が出るのは異常ではない
事故に遭遇した後、次のような状態が出ることがあります。
- 眠れない、悪夢を見る
- その場面が繰り返し思い出される
- 同じ場所や状況を避けたくなる
- 乗務や出勤の前に動悸がする
- 感情が動かない、または些細なことで動揺する
強い出来事に接した後に反応が出るのは、異常なことではありません。2週間以上続いている場合は、心療内科・精神科を受診してください。
労災の可能性
業務が原因で健康を害した場合、労災保険の対象になる可能性があります。
精神障害についても、業務による心理的負荷が原因と認められれば労災認定の対象になり得ます。認定の基準は厚生労働省が定めています。
労災保険が適用されると、治療費の自己負担がなくなり、休業した期間について休業補償給付が受けられます。健康保険で治療を受けると、後から切り替えの手続きが必要になります。
業務との関連について、まず医師に相談してください。判断に迷う場合は労働基準監督署に相談してください。
退職の前に休職を検討する
休職の制度があるかを就業規則で確認してください。
在職のまま休むことには次の利点があります。
- 傷病手当金や労災の休業補償を受けられる可能性がある
- 回復してから、続けるか辞めるかを判断できる
- 転職活動を体調が戻ってから始められる
傷病手当金
業務外の病気やケガで働けない場合、健康保険の傷病手当金の対象になります。1日あたりの金額は、支給開始日以前の直近12か月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2です。支給される期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月です。
連続する3日間の待期を満たし、4日目以降の休んだ日が対象になります。待期には有給休暇や土日祝も含まれます。
退職後も受け取れる場合があります。退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して1年以上あり、退職日の前日までに連続3日以上休業していて、退職日も休業していることが条件です。退職日に挨拶で出勤すると受けられなくなるため注意してください。
業務が原因の場合は労災保険の側で検討します。どちらに該当するかを確認してください。
出典: 全国健康保険協会「傷病手当金」
職場に戻れないと感じたら
同じ線区での乗務が難しい場合、配置換えという選択肢があります。退職を決める前に、職種や勤務地の変更が可能かを相談してください。
駅務、指令、保守、事務など、鉄道会社には乗務以外の職種があります。
相談先
- 産業医(会社にいる場合)
- 各都道府県の精神保健福祉センター
- 労働基準監督署(業務が原因の場合)
- 労働組合(ある場合)